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空を目指す男

 私たちの元に現れたのは一人の飛行帽をかぶった男性だった。

 ゴーグルをかけ、席に座る。


「俺は神父の紹介で来たウォグルというんだ! よろしくな!」


 と、手を差し出してくる。

 握手か。ミカボシも握手を交わす。


「それで依頼とは?」

「ああ、まず、俺が作りてえものを言うぜ! これは世紀の大発明になるだろう!」


 と、一枚の羊皮紙を出してくる。

 設計図のようだった。

 図面が事細かく描かれ、細部まで丁寧に設計されている。この構造となると……飛行艇? 宇宙戦艦みたいな感じになるのだろうか。

 いや、戦艦みたいな素材は使ってなさそうだ……。


「俺はな、魔力で動く飛行船を作りてえ! 空にも魔物がいて、空を誰も憧れなかった、が、空から移動したらもっと早くつくはずなんだ! 空を目指すことは人間の進歩にもつながる! 俺はそれを作りてえ!」

「たしかに、私たちもあったら便利だね」

「いや、私は高速で飛べるし割とって感じなんだけど」

「そういやあんたはそうだったね……」

「私も一応箒があれば空を飛べるようにはなったぞ。杖でもいいが」

「マジで!? じゃあ飛べないの私だけ!?」


 でも、飛行船か。


「こほん。ごめんね。で?」

「あ、えっと、それで、あなた方には協力を頼みたいんだ。この飛行船に必要な材料はどれも強い魔物がいるところにある。俺は戦えなくてさ、素材が手に入りづらくてな」

「要するにこの素材を指定の個数を集めて納品してくれということですね?」

「そうだ! 俺の工房に納品してくれたらいいぞ! 場所はここだ」


 と、地図を取り出し場所を指さす。


「受けてくれるか?」

「まぁ、それほど大変そうではなさそうだし受けますよ。必要な材料をメモした紙などはありますか?」

「ああ、ここにメモがあるぞ。三人に一応渡しておく」

「何の話をしてるんだ?」


 と、クロムが部屋から現れた。

 今先ほどログインしたばかりらしく私たちを見ている。


「あ、クロムさん。クエストの依頼を受けてたんです」

「クエスト?」

「素材納品クエだって」


 と、クロムが私の隣に座る。

 素材をメモした紙を手に取り、少ししかめっ面になっていた。


「結構レアな素材を使うんだな」

「飛行船にはその素材が絶対必要なんです! レア度が高いのはわかってます!」


 と、レアな素材と聞いて二人の表情が固まった。

 私はこういうのには運がいいしすぐ出るんだけど二人はどうなんだろう?


「ふむ、それに、結構移動するな。やるとするなら手分けしていったほうがいいだろう」

「そうですね! 必要な素材は本当に各地に散らばってるので手分けした方が早く済むとは思いますが強い魔物が湧くんです」

「隠しボスクエか?」


 あー、ヴァイツダスタードラゴンみたいな?

 その時だった。突然拠点の扉が開かれる。


「親方ぁ! 早く戻ってきてください!」

「あ、ごめん! すいません、俺もう戻らなくては! 頼みましたよ!」


 そう言い残し拠点から出ていった。

 私たちは残された依頼書を見る。


「ふむ、じゃ、まず分担するか。必要な素材がある場所は私が知ってるから」

「お願いします」

「じゃ、東西南北ってわけるか。西が一番簡単だな。始まりの街を真ん中として考えるなら西が一番総移動距離が少ない」

「じゃ、私西いきます」

「わかった。アマツミカボシさんが西と」


 じゃ、私は東南北のどれかか。


「私とミーミルで東か北だな」

「え、なんでですか?」

「この二つの方角にあるところは強い魔物ばかりだ。南にあるところは比較的簡単な魔物だし、クシナダヒメさんは戦闘向きの職業じゃないからな」

「じゃ、私は南か。了解した」

「うーん、じゃ、私は移動距離が一番多い方角行きますよ」

「じゃ、東だな」


 と、私は東にいくことになったようだ。

 移動距離が多くても私はハイドもいるし割とすぐにいけるからな。


「それじゃ、今から行動するか?」

「思い立ったが吉日といいますしそうしましょう!」


 ということで、私たちはそれぞれ素材集めに行くことになった。










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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[一言] コレは空軍発足フラグ? 空輸は出てくるだろうけど、空軍発足には足りない気がするし、流石に気のせいですかね?
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