vsターター&ハイジ
邪魔するものが消え、私たちだけが取り残される。
私とクロムはハイジ、ターターに向けて拳を構える。あちらもやるつもりで武器をそれぞれ構えたのだった。
ターターの武器はピストル、ハイジは大剣を使うらしい。
「やっぱお前らは得意な武器で来るよな」
「当たり前田のクラッカー! そりゃトップ相手するには自分が最大限の力を発揮できるものがいいでしょ?」
「当たり前のようにトッププレイヤーって複数の武器使いこなすよな」
私は拳とナイフぐらいだぞ使いこなせるの。
「タイマンがいい?」
「そちらの好きにどうぞ」
「そう? じゃあタイマンだね。さっき言った俺とクロム、ハイジとミーミルで……」
「逆にするぞ。私がハイジとやる」
と、ハイジのほうに剣を向ける。
ハイジはにやりと笑う。私はどうやらターターさんとやるらしい。
「それじゃ、もうごちゃごちゃ話してないで始めよう、ね!」
と、一発。
私の頬を銃弾がかすめる。開戦の火ぶたが切られた。
私はまず、相手に近寄ることを大前提として動くしかない。
ごちゃごちゃ考えないで近づくことだけを考える。私は走って距離を詰めるが、ターターによる弾幕のせいで思った以上に近づくことができない。
「ああ、もう飛び道具うるさいなぁ!」
私は姿勢を低くし、ナイフを投げる。銃弾はこの角度はうち堕とすのは無理だとわかっている。なのであっちもよけようとしているがナイフはターターについていく。
当たり前だ。ロックオンしているから必ず当たるようになっている。手ではじくこと、武器ではじくこと以外は対策のしようがない。
「ぐっ……」
「ナイフ当たった瞬間が命取り!」
と、私がとびかかった瞬間、銃口をこちらに向けてくる。
そして、パアンと、何かが放たれる音が聞こえた。狙いが分かったら躱すのなんて簡単だ。こんな至近距離、躱すのは楽勝!
「なっ……」
「それじゃとっとと死にさらせぇ!」
私はまず右手を変身させ、地面にたたきつけた。その時に銃を落とすようにした後、銃を蹴飛ばし遠くにやる。
ターターは立ち上がろうとしたが、私はその上に乗っかり抑え込む。
私の真髄は連続攻撃にある。というか、大体戦闘はスキルを使わないのでな……。攻撃技スキルを使う場合、技の後にあと隙が生まれることがある。
その瞬間に狙われたら負けるというか……。そういうのがあるらしい。
「おらよっと!」
私は顔面を強く殴る。
そして、私は立ち上がり、ターターの足を掴み、フルスイング。私はそのままターターをぶん投げたのだった。
遠距離攻撃を持つ奴らとしては防御面が脆いのが多い。だから大抵死ぬんだけど死んでないところを見るに体力はまだありそうだな。
「ちい、じゃ、これでいくしかないか!」
と、飛ばされたまま体勢を変え、空中を蹴りこちらに向かってくる。何その技!? 二段ジャンプできる感じですか!?
羨ましい! 二段ジャンプなんて芸当できないよ! そんなスキル持ってないよ!
「オラァ!」
と、剣で切りかかってくる。
私は剣をはじこうとしたが、やめた。何か嫌な予感がした。私は剣じゃなくターターを蹴り上げる。
「その剣、なに? なんか嫌な予感がする剣!」
「わかった? これは当たったら麻痺にする剣なんだよねー」
「あ、本当にやばかった」
麻痺ということは動けなくなるということだ。
動けなくなるのはさすがにまずい。防御力がないから一方的にやられると本当に死ぬ可能性がある。
私の嫌な予感は侮れないからな……。
「そっちが状態異常を狙ってくるのなら!」
私は腕を構える。
相手は空中でも自在に動けると見た。当てられるかどうか自信はないがやってみるしかない。この位置だからフレンドリーファイヤーもしない。
私は手を差しだし、狙いを定める。
ターターは空中をちょこまかと動き回っていた。
「ミーミル! お前はこの空を支配する俺に勝てるつもりでいるのかなぁ!?」
「勝てるつもりじゃなくて勝つんだよ!」
と、こっちに向かって一直線に飛んでくる。
しめた!
「夢見の波動!」
「なっ!」
そのスピードは躱せまい!
私も躱せない可能性があるがな……。だがしかし、相手のほうが速く着弾したために、剣などを噛めることもせずすやぁと眠りについたようだった。
勝った! あっぶねえ!
「トドメぇ!」
私は心臓を貫くとターターがポリゴンとなって消えていったのだった。
そして、クロムの方を見ると、クロムもでかいハンマーを抱え、それをハイジに振り下ろしていたのだった。
「見事、クロム」
「お前も強かった。結構な深手を負った」
無事、二人は勝利した。




