休息をとれ
今日、明日は二話更新!
気が付いたら朝陽が私たちを照らす。
クロムさんも陽の光で目が覚めたらしく起き上がった。
「すまない、結構寝ていたようだ」
「いや、いいんですよ。体力は十分ですか?」
「ああ、ばっちり回復している。さて、次は…」
「私はいいですよ。そんな消費してないですし。それにMP使わなくてもそれなりには戦えるんで」
一夜ぐらい休息を取らなくても大丈夫だろう。
そう思い行こうとすると首を掴まれる。
「ダメだ。万が一、もしかしてを考えなければならない。休息は大事だぞ。素直に休んでいろ。私もMPを使わずともそれなりに強い」
「わかりました…」
私は岩に背を下ろし、目をつむる。
ゲーム内で眠るというのは初めてかもしれないな。こう、スキルを浮けてじゃなく自主的に。どうなんだろ。ちゃんと脳は休めるのかな?
ま、そんなこと考えてちゃ眠れないか。
「休息をとるまえに一ついいか?」
「なんですか?」
「襲ってきたプレイヤーはいたか?」
「一組だけ。返り討ちにはしました」
「ならよかった。それだけでいい。しっかりと休むんだな」
そういうので私は喋るのを辞める。
こう、私いざ眠ろうとなると余計なこととか考えちゃうから眠れないのよね。私ってフクザツな人間だから。
…ぐぅ。
目が覚めると、クロムさんが血まみれだった。
血まみれの仁王立ち。私は思わず驚いて飛び上がる。審美眼で鑑定してみると体力は満タンだった。おかしいな?
「な、なにかあったんですか?」
「あ、ああ。これか? これはな、血じゃないぞ」
「血じゃない?」
「舐めてみろ」
私はそう言われたのでその赤い液体をなめてみる。
その瞬間私は顔をしかめた。
「うげぇ、トマト…」
「さっきトマトをとってきてな。転んだのだ。トマトは嫌いか?」
「トマトは日本文化とかそんなん関係なく大嫌いです」
私の嫌いな食べ物第一位だ。
あのトマトの味と食感がどうにも嫌い。ケチャップは好きです。
「でもトマト自生してるんですね」
「そのようだ。食料については問題はないかもしれんな」
となるとプレイヤーを倒すことだけを考えたほうがいいってことか。
「さてと。再び探索開始だ。イベントも探っていくしかないが…」
「特別イベントですか。そうですね。とりあえず特別イベントのキーも探しつついきましょっか」
私たちは平原を歩きだす。
地図というものはないのでどちらから来たとかはそんな詳しくは覚えてないがエリア説明を考えてみるとこっから東にさらにいけば砂漠があるとかいってたきがする。
砂漠には何があるのかは知らないが…。行きたくないな。暑そうだし。
すると、その時だった。
「お?」
「おや」
「げっ」
「…はぁ」
悪いことは再び起きるもんですね。
「やあ、君たち」
「なんだか久しぶりだな。ミーミルよ」
と、二人の男性が武器を構える。
「あはは。お久しぶりです。オルタナさん、デコイさん…」
「…出会ったか。幸先悪いな」
苦戦する様子が目に見える。




