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アンダーワールドクロニクル  作者: 鳩胸 ぽっぽ
メイク・ヒステリー・イン・ザ・レース
108/442

いざ、戦わん

 私たちはパープルの街へと急いだ。

 すると、突然目の前から鉛玉が飛んでくる。私の横をすれすれに飛んでいった。


「流れ弾…?」

「ビンゴ。戦争の最中かもしれないな」


 私たちは先を急ぐと、一つの軍隊が街に攻め込んでいた。


「私たちはこれに参加しなくちゃならないんですよね?」

「その通り。参加しなくちゃゴールにならないかもしれない」


 他にプレイヤーの姿は見えない。

 私たちは武器を構え、街の中に入っていく。街では、街を守る兵士や冒険者の姿があり、建物は崩れ、ところによっては火災が起きていたりしていた。

 街はもうほとんど壊滅状態だろう。参加する意味もなければ、なぜ戦争にまで…と思うところがある。


「さーて、指揮してる将軍様は…あいつだな。いくぞ」


 と、パンドラさんが指揮官を発見し、私たちは近づいていった。

 指揮官に近づくと、私たちの首元に銃口とナイフを突きつけられる。


「指揮官様。私たちは援軍に参ったものです」

「援軍だと? その話は聞いていないぞ」

「そうでしょう。私があくまで個人的に協力したいって言うだけですから。どうです? 信用には足らないとは思いますが私も、私の味方も結構な精鋭でございますよ。実力は申し分ないと思われます。手を貸すことを許してはもらえませんか?」


 と、パンドラさんがいった。

 指揮官らしき人は顎に手を当てて考えている。


「…よしわかった。いってこい。前線に」

「了解です!」


 と、私たちもなし崩し的に戦うことになったのだった。

 私はナイフを構える。一応職業は処刑人だからあまり悪いことはできないんだけど…。うーん。エーデルさん許してくれるかなぁ?

 そのことが気がかりだが、ま、戦争って言うのはそういうもんかもしれないな。


「ま、この私が馬鹿正直に戦うわけがないじゃん」


 と、パンドラさんはそう言って笑いながらどっか行った。

 私とビャクロさんだけが取り残された。ワグマさんもパンドラさんについていった。か、考えが読めない。なぜ私とビャクロさんだけが取り残されたんだろうか。


 ビャクロさんもわからないようで、聞いてみてもわからんといって、目の前に集中しろと言われた。


「…私たちだけでこの人数相手どるんですか?」

「不安か?」

「不安はあんまないんすけど…」

「面倒か」

「面倒ですね」


 でも、やるしかないんだろうな。

 私はナイフをもってかけていく。ビャクロさんも素早く相手の懐に潜り込み、そのままぶん殴った。私は首元のあたりを切り裂いたり、心臓にナイフを突き刺したりなどして、そのまま進んで倒していく。


「な、なんだこいつらぁ!」

「馬鹿みたいにつええ!」


 と、背後から剣を振りかぶる男。私は振り向かずナイフを投げる。そして、落ちてきた剣を受け止め、その剣を敵軍めがけてぶん投げた。

 ブーメランのように回転しながら飛んでいく。ブーメランみたいに戻ってくることはないが。


「ったく、パンドラとワグマは何してんだ。なにをしようとしてんだ」

「長い付き合いでもわからないんですか?」

「あいつは捉えようがないからな。わからないもんはわからん」


 ビャクロさんも読めないのか。

 なら、私ならもっと読めないな。


「だがしかし、決して私たちには害を加えないだろうよ!」

「そうなんですか?」

「あいつは私たちを裏切らないからな」


 と、ビャクロさんが笑う。

 強い信頼感だな。そんな信頼できる友達がいるというのはすごい。私も三日月たちを全面的に信頼はしているが…。

 なんつーか、私たちとは違う仲の良さっていうか信頼感だ。


「あいつはきっと何かをしようとしている。だがそれは私たちにとってはマイナスじゃないだろう」

「そうですか…。なら信じて待ってみますよ」

「ああ、そうだな」


 私たちは敵軍をなぎ倒しながら会話をしていた。





























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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] パンドラは、危害とか悪意とか向けて来なければ基本的に攻撃はして来ないからね……向けなければだけど
[一言] パン子がマトモに戦う訳が無いわなw……それこそ選択肢がない時位なのでは?
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