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アンダーワールドクロニクル  作者: 鳩胸 ぽっぽ
私たちの歴史の始まり
10/442

初クエスト

 私は拠点に向かうべく始まりの街アラガルドの繁華街に向かう。

 繁華街はたくさんの飲食店があったり、武器屋や道具屋もあったりなど店が並んでいた。


「ひぐっ…」


 と、拠点に向かう路地裏で誰かが泣いていた。

 小さい男の子だ。この坊主を退かさなきゃ通れないが…。

 私はしゃがみ、男の子に声をかける。


「どうしたの?」

「ママが怖い男の人に連れてかれたの…」


 おう…。

 いくらゲームでもこういう借金取り系あるのか。ろくなもんじゃなさそうだ。

 

「そ、そうか。災難だったな…」

「お姉ちゃんお母さんを助けてっ…!」


《クエスト:悪質借金取りから母親を救え! を受けますか?》


 男の子が私の服を掴み、そう訴えてくる。

 離せ! こういうのはろくなもんじゃないんだよ。借金こさえてる時点でロクな母親ですらねえ!


 私は断ろうとすると男の子はうるうると涙を溜めていた。


「お願い…」


 涙でぐしゃぐしゃになった顔で私の服を掴む。

 な、なんだよこの目は…。泣き落としかよ。ずるいよ。ここで断るほどクズじゃないっての…。


「わ、わかった。助けてあげるよ」


《クエストを受注しました》


「ほんとう…?」

「ほんとほんと。場所とかはわかるかな?」

「ママはセコンさんからお金借りてたからセコンさんの家だと思う…。僕行ったことあるから教えてあげる!」


 というので、セコンさんの家に案内してもらうと、セコンさんの庭で誰かが磔にされていた。


「ママ!」


 と、男の子が叫ぶ。

 見張りの男の人がこちらを向いた。私は男の子を私の後ろに隠す。


「おいお嬢さん。見せ物じゃねえぜ」

「悪いことは言わねえ。とっとと帰んな」


 と、二人が私に向かって言うので私は門を飛び越え二人を蹴り飛ばす。


「て、敵襲ー!」


 と、誰かが叫ぶとずらずらと人が出てきたのだった。

 荒くれ者の格好をして、手には剣を持っている。戦う気満々かよ…。


「お前、何者だ?」

「通りすがりのヒーロー」


 私は拳を構える。

 闇の二面性…。使ってみるか。闇の二面性を使用すると私の体が黒く染まっていった。

 完全に黒くなり、私はとりあえず動いてみる。


 距離を詰めようと地面を蹴ると一瞬で距離を詰めることができた。


「お、なかなかいいじゃん」


 男をぶん殴ると男はぶっ飛んで建物に当たり建物の壁が崩れる。

 力もすげえ。


「ば、バケモンだああああ!」

「なっ…こんな可愛い女の子をバケモン扱いなんて!」


 少しショックだ。

 私は女性の元に向かい、とりあえず腕輪のチェーンを引きちぎる。

 女性は気を失っており、ぐったりと私にもたれかかってくる。


「この腕輪を外す鍵とかって…」


 一人の男性に聞くと叫び声を上げながらこれですと差し出してきた。

 素直な男は嫌いじゃないよ。私は解錠し、腕輪を外しぶん投げる。そして、女を抱えたまま門の外に出て闇の二面性を解除した。


「ほれ、ママだ」

「ありがとう!」

「とりあえず家まで運んであげるか…」


 私は女性を抱え男の子の案内で女性の自宅に向かう。

 男の子の自宅はすごく大きかった。こんな家があるのに借金をするとはバカなのか?


 とは思うが理由があるのかもしれないな。


「とりあえずもう眠たいからログアウトしてえ…」


 深夜2時ですからね。















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いずれ王となる君に~部下である剣士の私はその才能をゲームでも発揮します~
新作です。VRMMOものです。
読んでもらえると嬉しいです。
― 新着の感想 ―
[良い点] 家がデカいのに借金かー…ロクな事じゃ無いといいけど。
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