表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無重力  作者: 雨世界
1/9

1 私はあなたと一緒に生きることにした。

 無重力

 

 プロローグ


 私はあなたと一緒に生きることにした。


 本編


 1


 孤独な人工衛星


 それは、まるで奇跡みたいな出来事だった。


「人工衛星って、初めてみたけど、こんな不思議な形をしているですね。それに思ったよりも、ずっと大きいんだ。人工衛星って」

 巨大な展示物として、飾られているもう現役を引退した本物の人工衛星の姿を見て、百花は言う。

「そうだよ。結構実物は大きいし、どれも個性的で、面白い形をしているんだ」にっこりと笑って、鏡は言った。


 百花はいろんな人工衛星の写真が載っている展示物のコーナーに目を向けた。そこには歴史上の古い順番からいろんな形をした各国の人工衛星の写真が、簡単な説明文とともにずらりと並んでいる。

 有名なものだと、スプートニクとか、カッシーニとか、ガリレオとか、あとは日本のはやぶさなんかもそこには写真が載っていた。(ほかのものもたくさんあったけど、百花にはよくわからないし、よく知らないものばかりだった)


「鏡さんは、ここにある展示物の名前。全部わかるの?」百花は言う。

「うん。一応わかるよ。宇宙好きだし。勉強もしてるし。あと、人工衛星だけじゃなくて、衛星とか、遠い銀河の星の名前とか、写真で見るブラックホールの姿とかも知っている」嬉しそうな顔をして鏡は言う。


「そうなんだ。すごいな」

 百花は歩きながら言う。

 鏡はそんな百花の少し後ろを歩いている。


 百花は現在、大学の一年生。そして、鏡は大学院の二年生だった。(修士二年生だ)

 年齢でいうと百花は今年十九歳。鏡は二十六歳だった。(鏡は二年、浪人していた)二人の年齢は七歳も離れている。そんな二人がこうして知り合いになったきっかけは、鏡が百花の家庭教師として、百花の両親に雇われて、約一年の間、百花の部屋で仕事をしていたことがあったからだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ