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女神について

こんな人がいたら良いなっていう僕の悲しい妄想です。

今回は、人物紹介なので次から本編という形です。

僕の学校には、()()がいる。

女神がいるとはどういうことなのか?神とは人間が作り出したただの空想なのに存在するとは何事か!そもそも神とは何なのか!!うんたらかんたら・・・・・・・・

なんて事は聞かないでくれ、言わないでくれ。

ま、いくら否定されたところでいるにはいるんだよ、女神は。

女神の名前は、大祓(おおはらい) (かんなぎ)

女神って言ってるんだから、女だってのは分かるよな?

歳は僕と同じ。現高校二年生だから・・・・・・・あ、早生まれかどうかは知らない。


大祓は圧倒的人気者だ。


学校、職場、どんな場所でもいいから、誰でもいいから人気者を思い浮かべてみてくれ。

大祓 巫は、それの4・・・いや、5倍は人気者だ。

登校中、授業中、ランチ中、下校中、どんなところでもどんな時でも人だかりが出来ている。

人だかりのせいでここ最近、と言うか・・・・・・・・入学式以来ちゃんと全身を見ていないかもしれないな。

視えたとしても後ろ髪だったりとか斜め後ろから視える頬ぐらいだ。

下校中も人だかりは消えない。

たまに聞く美JKが変質者が声を掛けるとかあるだろ?

しかし、美JKの頂点ともいえる大祓 巫は一度も襲われたことはないのだと言う。

人だかりというのもあるのだろうが、風の便りで聞くには変質者も大祓 巫に気を使って近づかないのだそうだ。

そうなってくるとソイツは、もう変質者ではないのだがな。

・・・・・・もっと具体的に?もっと刺激的に?

急かさないでくれ。話したいこと話すべきことはたくさんあるからな。

因みに今から僕が話すことは、史実に基づくものだからな?

ーーー入学式。

その頃から、大祓 巫に関する親衛隊などが出来始めた。

最初の頃は、『大祓親衛隊』『カンナギ』のグループの二強だった。

慕い崇め奉る人の名前を組合の名前にはめ込んでるのはどうなのかと思うのだが、どちらにも当てはまる共通点が3つ。

1つ目は、双方ともに[大祓 巫]を一番として、生命のヒエラルキーを見下ろす者として、つまり、神として崇めている。

2つ目は、その二つの構成員は、男子女子文系理系体育会系教師地域住民、分け隔てなく所属していた。

3つ目は、『大祓親衛隊』と『カンナギ』の構成員は[大祓 巫]のことになると少しタガが外れる。

両陣営互いに血気盛んではあったが、大祓 巫を思う気持ちは同じとしてこのまま卒業まで静かに終わると思った・・・・・・・・

しかし、一学期の期末テストの時、第一次おおはらい戦争が勃発した。

始まりは些細な事だった。

ある『大祓親衛隊』の一人が『カンナギ』の一人と言い争いをした、らしい。

内容は「どちらの方が大祓 巫を愛しているか」。そこだけはハッキリしている。

どちらが先に殴ったのか今となっては定かではないが、殴り合い掴み合い蹴り合いのもみくちゃの大喧嘩が勃発した。

それから、戦争に至るまでは早かった。

今さっき言った喧嘩は朝礼のすぐ後に開催されたものだったが、互いの陣営が宣戦布告をし合ったのは、その日の内の放課後だった。

それからというもの、血で血を洗う悲惨な争いが続いた。

理系は文系に広辞苑の角でドツカレ、生き残った文系は体育会系にタックルで空いた窓から空のかなたへと吹っ飛ばされ、体育会系は教師に補習攻め宿題攻めにあい、地域住民はPTAという形で教師を攻撃した。

しかし、どんな争いにも終わりがある。

ラグナロク(第一次おおはらい戦争)は終わり事態の収束が望まれたが、思惑通りにはいかなかった。

『大祓親衛隊』『カンナギ』は分派し始めたのだ。

そのせいで、いや、そのおかげで一か月ほどの長期戦の争いは本格的に終息した。

おまけ話だが、その時の期末テストの出来は、この学校始まって以来の最低の水準だったらしい。

まぁ・・・・・・・・そういうことだ。

この学校は大祓 巫が中心として回っていると言っても良いだろう。

因みに僕は、どれにも属していない。

だが、どれにも所属していないからと言って、大祓 巫のことを少しでもディスったりしたら明日生きている確証はない。

最悪、肉片すら出てこないかもしれない。

朝のニュースで、凹市で男子高校生の変死死体が発見されたと言っていたら「あっ・・・」と察してくれ。

どうでしたか?

よく考えたらこんな人いたら迷惑ですよね?

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