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平安陰陽騒龍記 第三章  作者: 宗谷 圭
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 ざわざわと、小さきものが群れて動く音がした。続いて、ばたばたとした足音が辺りに響く。足音は、軽い。どうやら音の主達は、先の小さきものほどではないが、それでも体の小さな者達らしい。

 ざわざわ、ばたばた、ざわざわ、ばたばた。

 足音は夜闇の中、長々と続く。一体、小さきもの達はどれほどの数、群れているのだろうか。体の小さな者達は、いかばかりの数、いるのだろうか。

 絶えない足音に混じり、時折別な音がする。

 背の高い草が踏み倒される音。夜目が利かぬ鳥達が、足音に驚いて慌てて飛び立つ音。そして、蹴られ、踏まれ、転がり砕ける、がしゃりがしゃりという野ざらしの骨が放つ音。

 それらの音はいつまでも止む事無く続くものかと思われた。だが。

 次第に音は小さくなり、いずこかへと消えていく。そして、がしゃりと骨が崩れる音を最後に、辺りはひっそりと静まり返ったのだった。

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