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第26話 純恋と佳織

美優と朝ごはんを食べるのは少し気まずいので、僕はご飯を早く食べすぐに家を出た。

いつもより30分以上も早く出たので心にゆとりを持ってゆっくり歩いた。

教室に入るとまだ人はあまりいなくて、時間を潰そうと思い占い部の部室へ向かった。


「おはようございます、鈴音先輩」

鈴音先輩はもう占い部の部室へ来ていたらしく、何か忙しそうにしていた。

「おお、秋紗氏。良いところに来てくれたな」

うわ、嫌な時に来ちゃったか?

「えっと、忙しそうですね?」

「えっとな、リボンをなくしてしまったんだ」

先輩は制服にリボンが付いていないせいで少し変な格好だった。

「あの、手伝いますよ?」

「それなら、そこにあるゴミを焼却炉に持って行ってくれないか?ゴミが多すぎて見つからないんだ」

「えぇ......まあ、手伝うって言ってしまいましたし言って来ますね」


この学校は昔ながらの焼却炉があって、それは月に2回燃やすことになっている。

最近だと焼却炉のある学校は無くなっているが、この学校だけはまだ取り除かれてはいない。

焼却炉の方へは普通清掃委員会の人くらいしか行かないので、人はいなかった。

焼却炉の周りは木で囲まれているため、朝でも少し暗く、怖い雰囲気が出ている。

「あれ、これって......」

焼却炉を見ると、前の僕たち生徒会の嘘の記事がまだ残っていた。

新聞部との戦いはものすごくきつかった。

もし、記憶を失う前の僕が出て来なければ負けていたかもしれない。

僕は......みんなのためにも強くならないといけない。

ゴミを捨てて、僕は少し頑張らないといけないなと思ってきた。

ゴミを捨てると同時に、チャイムが鳴り始めた。

「やばい、のんびりしすぎた!このままだと朝のホームルームにいないと遅刻扱いになっちゃう」

この学校は荷物を教室に置いていても、朝のホームルームにいなければ遅刻になるので、僕は焼却炉から教室まで全速力で走った。


「秋紗君、朝はどこ行ってたの?」

ギリギリ間に合い、教室に入ると純恋に聞かれた。

「はあ、えっと、焼却炉の方に......はあ」

息切れして、中々返事が返すことができなかった。

「少しは......私たちに話して欲しかったな」

純恋は悲しそうな、怒っているような顔でそう言った。

「えっと......純恋?どうしたの?」

純恋は僕の質問に答えず、自分の席に座ってしまった。

佳織に理由を聞きに言ったが、佳織を分けのわからないことを言って僕を無視した。


「ねえ、雅也......」

仕方ないので雅也に何か知っているのか聞いてみることにした。

「お前ってさ、1年生と付き合ってんの?」

1年生と付き合ってる......?

もしかして、沙耶香とのこと?

「う、うん。付き合ってるよ」

「そうか、噂は本当だったのか」


雅也の話によると、朝生徒玄関に新聞部の記事が張り出されていたらしい。

その内容は、生徒会副会長の初霜秋紗が1年生の大原沙耶香と付き合っている⁉︎

という内容の記事で、新聞部は応援します!ってことらしい。

「でも、それが純恋と佳織を怒らせる理由にならないと思うけど?」

「はあ、お前は鈍感かよ。そんなもん怒ってる理由なんてわかるだろ」

全くわからない。

僕と沙耶香が付き合っていても、純恋と佳織は友達として祝福するのが普通じゃ......?いや、祝福できない理由がある?


もしかして、純恋と佳織は僕の事が好き......なのか?



今日の出来事が美優と大きく関係していることを秋紗はまだ知らない...

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