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第11話 新聞部

体育倉庫の張り込みをしてから数十分後2人の人物が体育倉庫に訪れた。

僕は誰かを確認もせず木の陰から飛び出し、来た人物の前に立った。


「あれ?副会長の秋作先輩?」

「あっ、秋作先輩」

その2人の人物は文化祭1日目に僕の劇を見てファンになって握手を求めて来た2人の後輩の女の子達だった。

2人の女の子は1人は白色の髪で、もう1人は茶髪の黒縁のメガネの女の子で記憶に鮮明に残っていた。


「秋作先輩、その人たちを知っているのですか?」

すると鳴霞も僕の横に来た。

「この人たちは、僕のファンって人達だよ」

鳴霞に紹介すると2人の女の子は鳴霞によろしくーと気軽に挨拶していた。

「そういえば、君たちは何でここに来たの?」

僕は1番の疑問である事を聞いた。

「私達は体育倉庫にある物を取って来てほしいと頼まれたんです」

「体育委員会さんに」

2人で補足しながらここに来た経緯を教えてくれた。

体育委員会の人にここにある物を取って来てほしいと言われ、体育倉庫まで来たらしい。


「あっ、秋作先輩に私達の名前教えていませんでしたね。私は東郷刹那と言います。で、こっちの白い髪をした子が西宮羅刹って名前です。気軽に名前で呼んでくださいね!」

黒縁の子......刹那が名前を教えてくれた。

「こ、これからもよろしくお願いしますっ!」

羅刹がそうお辞儀をすると、足のバランスを崩して転んで、スカートがめくれパンツが丸出しになった。

「白.....」

僕がそう言うと羅刹は顔が真っ赤になり、すぐにスカートを直した。

「じゃ、じゃあ、鳴霞さんもさようならです」


「ねえ、鳴霞。羅刹はドジっ子で刹那の方は元気一杯って感じでいい子達だね」

僕は鳴霞の方を見てそういうと、鳴霞は無反応だった。


「それより、2人は何しに来たんでしょうか」

「何しにって、体育委員に頼まれて何か取りに来たのじゃないの?あれ?2人手ぶらで帰ったような......」

2人は何しに来たんだろう。

「あの2人はカメラを持っていたの気づきましたか?カバンを持っていましたよね?体育祭なのに。あのカバンの中にカメラを持っていました。そして、業者の人が撮ってくれるから学校祭中カメラ撮影okなのは新聞部のみなんですよ。」

鳴霞が勝手に推察してくれるせいで、すこしずつ体育倉庫に閉じ込められた真相が解けていく感じがした。

「鳴霞はあの2人を怪しいと思ってるの?」

「何か嫌な予感はします」

「そうかな?僕はあの2人は良い人そうに見えるけど」

言動もしっかりしてて、僕のファンと言ってくれる人達だから疑いたくない。

「......秋作先輩は優しいですから。いや、私がこういうことに鋭いだけかもしれませんね」

そう言った鳴霞は少し悲しそうで、辛そうな顔をしていた。

「鳴霞......」

彼女が何を思って悲しんでいるのかわからない。

今の僕には彼女の支えになることなんて無理なのかもしれない。

早く記憶を戻さないと......

少しずつ僕は焦り始めていた。でも、その焦りは何に対しての焦りなのか秋作自身にはわからなかった。



学校祭が終わると生徒達は少し暗い表情になっていた。

そりゃそうかもしれない。昨日まではあんなにお祭り気分だったのに、今日からまた普通に学校生活が始まる。

でも、僕にとっては学校生活はまだ少ししか味わっていないから未だにドキドキしている。

そのうちこの楽しさもなくなるのかなと思うと、少し悲しい。

昼休みの時間で早くご飯を食べ終わってしまったので、1日目の文化祭以降行方が分からない涼音先輩に会うために、占い部の部室へ僕は向かうことにした。


ノックすると、中から秋作氏入ってよいと声がしたので、僕は中に入った。

「涼音先輩、よくわかりましたね」

「そりゃ、君はここに何回も訪れているからな。ノックの癖くらいわかるさ」

「でも、僕は記憶をなくしているんですよ?」

「それでも分かる。多分君は変わっていない」

涼音先輩は中央の椅子に座り、コーヒーを飲んでいた。

見た目はロリなのに仕草や言葉、好きな飲み物とかは大人っぽいこのギャップが少し面白い。

「君はなんで笑ってるんだ?」

顔に出ていたらしく、僕は1つ咳払いをして涼音先輩にこう提案した。

「先輩、あの劇はなんですか?」

そう、3年生の学年劇で涼音先輩は3年生の人たちに暴行されていた。

「君は知らなくて良いことだ。まあ、君も関係するんだけどな」

涼音先輩は顔に湿布などを貼っている。多分、その時の怪我はまだ治っていないらしい。

涼音先輩はこの話をして欲しくない顔をしていたため、僕は話を変えた。


「そういえば、3年生なのにどうして部活は引退しないんですか?」

「ああ、それか。この学校は文化部は3年生は卒業まで活動することができるんだ。少し変わってるだろ?」

いや、僕はあまり分からないけど、変わっているんだ。

「そういえば、新聞部って知ってますか?」

昨日鳴霞と話の話題で出てきた新聞部について聞いてみた。

「新聞部か。あいつらは厄介だぞ。まさか、あいつらまた何か!......」

涼音先輩は言っている途中でしまったと顔をしていた。

新聞部に何かある。

「涼音先輩、新聞部は何なんですか?」

「君は近づかないほうがいい。あいつらは、新聞部というより、退学部と一部の生徒から言われている」

退学部?こんなの聞いたことない。いや、僕の記憶にないだけか?

「君が考えていることはわかる。退学部なんてない。私たちが呼んでいるだけ。でも、あいつらはダメだ。気に入らない奴を退学させていく奴らの集まりだ」

気に入らない人を退学させる部活.....?


生徒会として、そんなこと認められない!


「君は......前にもそんなこと思って失敗しかけた。だから、無理だ!諦めろ!」

涼音先輩がいつもとは違い、大声で僕に呼びかけた。

「すみません、僕は許せないんです。佳織をあんな目に合わした人達を......」


果たして、秋作のファンの2人の後輩は新聞部なのか?

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