第6話 悩みすぎず、とりあえず、踏み出そう
第6話 悩みすぎず、とりあえず、踏み出そう
「具体的にどうするんだ?」
「さっきのスパコン消滅で外が騒がしいし、この機会にもうカズヤ神様だって表明しちゃえよ。
それで世界中に助けてもらうのさ」
「信じてもらえるか?それに恥ずかしいよ、ニートだなんて・・・いや、そんなこと言ってる場合じゃないな」
「そうさ、それでいい。出来るよ、カズヤなら。信じさせるのさ。出来るだろカズヤの力なら」
「まあ確かに、な。念話が出来るから、それで呼びかけるよ」
「ついでに世界中をキラキラ輝かせて、いい感じの雲と光芒、それに天使なんかも出しちゃいなよ。視覚的な方がいい
世界中の空にカズヤの立体映像も出せるだろ?やろう」
「もう少し練らないか?あと数日練って計画を詰めよう」
「もう時間がないんだろう?あまり悩んでもいい結果は出ないかもしれない。まァ気楽に行こうぜ
それに、この世界もしかして巻き戻せるんじゃないのか?リセマラとかリセット&ロードみたいに」
「ああ、出来る。でもマサオミに出会ってからはやめたんだ。なんか嫌でさ」
「そうか。でもそれは俺の人格と関係ないしさ。そんな考えなくていいよ。
俺の世界が消えたら悲しいからな。考え過ぎだよ。俺は巻き戻されても何もわかんないんだろう?」
「それが嫌だったんだ。それと・・・世界が消えても苦しくはないけど、悲しむことすら出来ないんだ。この世界の住人は
ただ、急に止まるだけだ。止まったことすら認識できない・・・ああ、すまん怖がらせるようなこと言って」
「気にするな。俺にとっての問題は世界が止まることとカズヤを助けることだ。俺は子供も欲しいし老後も楽しむ予定なんだ。カズヤともともに人生を歩みたい。
巻き戻しなんて細かいことァ、気にしないさ。とりあえず踏み出そうぜ」
「ああ!」