2話 親友の正体
2話 親友の正体
カズヤ曰く、彼は他所の世界でニートをやっていたが今では神様をやっているらしい。
俺は彼から超常的な能力を見せられたが半信半疑のまま彼の話を聞いている。
「・・・どういうことなんだ?元いた世界からこっちに移動してきたとかそういう話じゃないのか?」
「この世界は、俺のパソコンの中にあるんだ」
「・・・昔、映画でそんな話があったな」
「ああ、それと同じだ。飲み込みが早くて助かるよ。俺はこの世界に自由に干渉できる。でも外の世界じゃまるで駄目なんだ
スポーツ万能も成績優秀も全部パラメータをいじってるんだ。嘘なんだよ、全部」
でも俺はカズヤの性格も気に入ってるんだよ
「でも、もしその通りでカズヤがスポーツ万能じゃなくても、頭が悪くても、おまえの性格はお前のものだろ。
俺はおまえを見捨てたりしないぜ、安心しろよ。正直、神様だとか俺らの世界がパソコンの中ってのは半信半疑だけどな
とりあえず、それが事実だと思って相談に乗ってやる。安心しろよ」
「ありがとう、ほんとにありがとう」
「で、いくつかおかしな点があるんだが、カズヤの世界でニートやってるとして、この世界を演算出来るほどのPCを個人が手に入れられるもんなのか?」
「ああ、俺の世界じゃあ、パソコンの性能はこの世界よりはるかに高いんだ。平均的にな。時代ももう少し先だ。それで、うちにあるのはただの家庭用PCだ。性能は高いほうだけどな。
この世界はいろんな部分が俺の世界より省略されてる。俺のパソコンで演算できるように、この世界のパソコンの性能も抑えてるんだ。
発熱とかリーク電流とかいろんな問題が出るようにパラメータをいじったりして、性能が伸びないように抑えてるんだ。
でもマルチコアとか、わけのわからない技術が発展して、結局どんどん性能が上がってきてしまったんだ。
それでいろいろとパラメータをいじってなんとかしてたんだが、処理落ちを止められなくなってきた。さっきスパコン研究所を消したのは、リソースを削るためなんだ」
「はァなるほどわからん」
「マサオミはPCゲームやってたよな。あれで人の数やどこまで遠くまで見えるかとか、PCの性能に合わせてグラフィックの質なんかを調整するよな?」
「ああ」
「あれのすごいバージョンだと思ってくれ。」
よくわかってないが置いとこう
「・・・そうだとしてこの世界で何を目的にしてるんだカズヤは」
「金儲けだ」
「は?」
「楽してお金を得るために作った」
「作って売るため・・・か?こんな世界をプログラミングできるなんてすごいじゃないか」
「いや違う。おれはこのプログラムを買っただけだ。騙されてな。作ったのはこの世界だけだ。」