オープニング
オープニング
―――――346年前のとある国。
その国には人間だけじゃなく、少数の人間が“魔力”を持っていた。その魔力を持つものは、“魔術師”として、人々から、尊敬の目で見られていた。そんな魔術を利用する、5人の魔術師が現れた。
五人の魔術師は手を組み、それぞれ一人ずつが魔力を持つ“魔人”を作った。手の平にちょこんと乗るような、小さな魔人。
合計十人の魔術師と魔人は、世界を我が物にしようと、人間たちにひどい目に合わせた。ただの人間なのに、魔術師に敵うわけがない、誰もがそう思っていた。誰も逆らえなかった。そんな時、誰もが望んでいた人が来た。
魔術師だった。それも、世界を支配している魔術師とは、正反対の天使のような魔術師。同じく、天使のような魔術師も五人だった。そして、五人の魔人が居た。雪のように白い服を身にまとった、小さな魔人。
その魔術師たちは、世界を支配している魔術師たちに、闘いを挑んだ。
力はほぼ同じ。人数も同じ。ただ違ったのは、黒い心と白い心だった。
戦いは数週間続いた。もうだめだ、と諦めている人もいれば、頑張れ、絶対勝てる、とまだ信じ続けていた人もいる。
そして、ついに決着はついた。結末は誰もが、望んでいた結果だ。相手の魔術師は全員、息の根は無いが、魔人は決して死ななかった。一生いき続けるように、魔法をかけられたのだろう。
魔術師たちは相談した結果、魔人たちがもう二度と、復活せぬようにと秘密の場所に封印した。
封印されなかった魔人は、鏡の中に入り、自分たちの子孫に仕えるように、と命じられた。しかし、一人の魔人は封印された魔人が復活せぬようにと、秘密の場所に、一緒に居る事になった。鏡の中に入り、復活したら、目覚めるようにと、魔法をかけられた。
この出来事は、誰も忘れなかった。そして、世界を支配していた魔術師と魔人は、“闇の魔術師”
と“闇の魔人”、人々を救った魔術師たちは、“光の魔術師”“光の魔人”と呼ばれるようになった。
それから、346年後の現代。
346年前の出来事を、知る者は居なくなった。
そして、地面が小刻みに揺れだす、小さな地震が起こった。皆には被害がなかったが、これから大きな出来事が、起こってほしくない出来事が、今、動き出す……。
―――黒魔人が、目覚めようとする―――――……。
はい、作者のちぃです。
まだ、未熟な私の小説を読んでくださって、ありがとう御座います。このお話は、これからが本番です。出来れば、これからも、読んでくれたら嬉しいです。あつかましいかも知れませんが、感想もお願いします。
最後にもう一度、読んでくださって、ありがとう御座います。これからも、お付き合い宜しくお願いします。