#0006 砂空の衝突 / Skies Collide on the Sands
少しだけ長いので少し遅れました。
セルンが戦うのは次回ですかね。
Perspective: Observer
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「あれは…………一体何なのだ?」
大地を二分する巨大な亀裂が横たわる荒野の上空で、
凍り付いたようにして南の空を見つめるドラゴンがいた。
彼の視線の先にあるものははたして何か?
──それは、町一つを覆い隠そうかというほどの圧倒的な
存在感と共に空を舞う鋼の翼であった。
南方への視線を遮る山岳を超えて現れたその影は、
ここより彼方の地に本拠を構えるアジマ王国の空軍によって
派遣された巨大空中母艦 "流光" に他ならない。
「いや、動揺している場合ではない! 同志たちに知らせねば!」
流光の姿を目にした彼は、凍り付いた身体を強引に引きずる
ようにして鼻先の向きを変えると、巨大な翼を最大に広げ、
自らに従う突風をその身に受けて北への針路を取った。
飛行種族特有の気流制御によって急加速された風は、
大きな翼で受け止められることで瞬間的に強力な推進力
へと変わり、重さ4000ヴァーリはあろうドラゴンの身体を
砲弾のように撃ちだしたのだ。
注: 1ヴァーリ = 約1.25kg 1辺が0.05メルハの金(Au, 79)製の立方体"ヴァーリ原器"を定義とする。
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「総員に通達。こちらはハフィル中将である。本艦はたった今
経由点オメガ-00に到達した。待機中の航空隊は直ちにシーケンス
に従い発艦、各隊の経由点00にて編隊を維持せよ。以上だ」
一方、この地へ向かう流光の内部では、艦内放送と
伝声管の両方からある作戦の開始を告げる司令官の声が響いていた。
この声を引き金とし、艦内で翼を畳みその時を待っていた
ワイバーンの飛行兵や人型種族の飛行士たちは、統制された
一つの群れとして開かれた流光の横腹から次々と飛び出し始めた。
空を押しのけ進む流光の背と腹からは、無数の飛行機械と
魔工による空中推進装置を身に着けたワイバーンたちが空へと
乗り出し、親鳥の両翼に連なるように編隊を組んで整列してゆく。
そうして流光を中心に組み上げられた集合的な楔は、
大地の裂け目の北端を目指して前進する。
──その中に、一つだけ速度をそろえず直進する小さな影があった。
それは流光から発進したものの、独立した別の任務を負っているらしき
動きでただある一点を目指し突き進む。
他よりもずっと早く、鋭利な軌跡を描いて──
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「何だと!? それは見間違いではないのだろうな?」
砂の大地に走る裂け目の底で、哨戒飛行から帰還した一匹
のドラゴンを問いただす者が居た。
周囲で見守る十数匹のドラゴンたちの態度を見るに、
この個体が集団のリーダーなのだろう。
「もちろんです、執行官。あれは間違いなく
噂話に聞く鋼の怪鳥そのものです」
「くそ……まさか実在したとは。人どもの技術は
このような領域にまでたどり着いたというのか……。
しかし、退くも戦うも、何の成果もなしにというわけにはいかぬ。
せめて情報だけでも持ち帰らなければ」
執行官と屋ばれたその個体は、エーテルヌムの中ではあくまで
噂でしかなかった流光の実在に驚きを隠せずにいる。
同時に、後の戦いにおいて何らかの対策を立てる上での
情報収集の必要性と、一切の戦果無しで撤退することの屈辱と
により頭を抱え、少しの間その動きを止めた。
「斥候よ、その流光の速度はいったいどれほどのものだ?
我らがどう動くにせよ、どの程度時間に猶予があるかは知っておかねばならん」
「あまりにも巨大ゆえ正確な速度はわかりませんでしたが、
少なくとも南の山岳を超えるのに数分と掛からない程度のものかと……」
帰還した斥候は不安とともに見守る大勢の前で執行官へ自らの見解を話す。
「なるほど。わかった、我らにはそう長い時間は
与えられていないということだな。そうなれば……」
「──同志たちよ、我らのすべきことを話そう。この地へと向かう
流光なる怪物は完全に未知の存在だ。他の地で戦いを続ける
大勢の同志たちを含め、その正体を知るものは居らぬのが現状。
となれば、これは危機にして好機。たとえ勝利は叶わぬにせよ、
少しでも敵のことを知り、生きてそれを他の同志たちの元へ持ち帰り、
後の戦いの糧とすることは今ここにいる我らにしかできぬこと」
責任と、種としての誇りとが交じり合ったその執行官の言葉を、
先ほどよりもさらに多く集まったエーテルヌムの戦士たちが見守る。
「飛翔し、敵を迎撃せよ! 敵の姿を目に焼き付け、
劣勢を見たのならためらわず退け! これは決して恥ずべきことではない。
たとえここで勝利がかなわずとも、我らが持ち帰る知識が
より多くの同志たちの力になろう」
そして、執行官は戦士たちに出撃の命令を下す。
裂け目の底から次々と、吹き上がる強風に乗りドラゴンたちが
空へと昇り、この地へ向かう怪物を迎撃すべく戦列を組んでいった。
──長らく戦とは無縁であったこの地で、衝突が起ころうとしている。
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「こちらイオタリーダー、オメガへ、アルファからシータ
までの全編隊の整列完了を報告」
何十機もの飛行機械、そしてその約2倍の数の飛行兵が
完璧な陣を組んで巡航するこの荒野の空で、
流光のはるか頭上に展開した観測機が旗艦へ報告する。
「オメガ・アクチュアル、了解。全隊、陣形を維持し段階2へ移行せよ」
そして、整列完了を確認した流光、コールサイン"オメガ"は
作戦を次の段階へ移すべく命令する。
流光の両翼に従う航空隊は、それを合図に一切の狂いなく
散開し、はるか前方で構えるエーテルヌムの戦士たちを
正面に見据え、迎撃態勢を取った。
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「提督……もう手遅れと思いますが、一つお伺いします。
本当に、本当に流光を前に出すのですか?」
そんな中、流光の操舵室で座席に座りながら提督と話す男が一人いた。
操縦輪を握る彼の手、そして額には少しばかりの汗が
にじんでいることから、流光を直接戦闘に繰り出す今回の作戦に
大きな不安を抱いているのだろう。
それに対するハフィルの答えはただ淡々と、そして自信に溢れたものだった。
「問題があるかね? 君が舵を握れないというのなら私が代わろう」
「い、いえ……私は単純に、これほどの大きさがある船で前に出れば
損害は避けられないものと考えているだけです」
──流光の船体の大きさを考えれば操舵手の言い分も納得のいくもの。
ドラゴンたちは飛行機械やワイバーンのような小さく速い
目標を狙うのは不得意でも地上の目標や単純に的の大きな目標
に対してであればその絶大な力を一切の損失なく振るえるためだ。
これらの言い分からは、流光の戦闘能力に最も大きな信頼を
置いているのはハフィル自身であることが窺える。
「ふむ、大きな的であることは奴らも同じであると思うがな。
流光の武器はドラゴンの皮膚や鱗をものともしないが、
奴らの力では爪でも魔法でも、この船に大きな損傷を与えることは
現実的ではない。損害が出たとしてそれは小さな部品類程度に過ぎん」
「うぅ……わかりました、任務を、続行します」
艦の能力に一切の疑いを持たないハフィルの言葉に、
操舵手も反論の言葉は用意出来なかったようだ。
「イオタリーダーからオメガ2-1へ、追跡中の敵編隊は識別可能距離内
に進入。敵編成を報告するため復唱し、確認を」
おそらくクルーたちも初めての大規模な空中戦となるであろう
張り詰めた空気の操舵室に、観測機からの通信が響く。
これは直接通信ではなく艦の上面に位置する第一艦橋から
指揮要員が配置された各区画へ中継されているものだ。
「「敵総数37。軽量級個体12。重量級個体25。
距離およそ35000メルハ。相対速度推定170から180メルハ毎秒。
主砲射程内まで70秒前後」」
「以上」
「こちら、オメガ・アクチュアル。全隊、段階3へ移行せよ。敵戦力の詳細は
オメガ3-1より通知される、以上だ」
「はぁ……」
観測機からの報告を受け、ハフィルは作戦をさらに次へ進める。
緊張のあまり弱々しいため息を漏らす操舵手のことを
気にもかけず、彼はただ窓の外を見つめ、次の発令に備えている様子だ。
そして、衝突を目前としたこの空の向かい側ではエーテルヌムの
戦士たちにも新たな動きが見え始めていた。
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「あれが流光か……何という大きさだ。この距離からでも
はっきりと視認できるとは」
空軍とは正反対に無秩序な横二列の編隊で荒野の空を進む
戦士たちの内の一匹が、目の前の怪物に対する驚きをあらわにした。
ドラゴンたちはかつて地上だけでなく空の上でも単純な
体の大きさにおいては最大の存在だったのだが、目の前に小さく映る
巨大な影は、そんな彼らの過去の栄光すらも覆い隠してしまうほどだ。
「本当にあんなものに傷をつけられるのか?」
「いいや、大きいのなら我らにとっては好都合ではなかろうか。
火球も火炎も羽虫どもを捉えるのは困難でも、あの巨体なら避けられまい」
「しかし、人どもが一つの怪物だけをけしかけてくるとは
到底思えんぞ。取り巻きがいるはずだ」
現実的に勝機があるのかを疑う者、その巨大さは弱点を兼ねるとみる者、
単独での攻撃はあり得ないと冷静に指摘する者。
──噂でしか語られていなかった存在の実の姿を見た
戦士たちの反応は様々だった。
それと同時に、取り巻きがいるはずだとの言葉からは、
流光に随伴する航空隊の姿を視認できていないということも見て取れる。
ドラゴンはこの大陸に住む他の2種の飛行種族、
つまりはワイバーンとグリフォンに比べ視力が低いためだろう。
なんにせよ、これは彼らにとっては全くの未知の敵であり、
流光が実戦に投入された例が少ない点からもその能力は推測するほかない。
戦士たちが考えを巡らせ、淡い希望と現実的な不安
という風に揺られる間にも、互いの距離は縮んでゆく。
そんな睨み合いの姿勢を先に崩したのは、王国空軍の側だった。
「こちらオメガ3-1。オメガ4-1、4-2、4-3、4-4、交戦を許可する。
全隊、鏡面風防の展開を確認せよ」
艦内へその簡素な指令が発せられた直後、
流光の船体を覆う光の文様が一瞬薄れ、再配分された光は船体上面
と底面とでひときわ目立つ4つの張り出しへと集まってゆく。
「──なっ、間違いない、何か来るぞ! 皆、回避行動だ!」
空の向こうで流光へと近づくドラゴンたちの編隊で、
前列のある個体が差し迫るあからさまな脅威を察し、
同志たちに警告を発した。
その声を受けた戦士たちはみな左右に散開し、回避を試みるが、
同時に密集して飛行していた影響か、いくつかの個体は
他の個体が起こした突風に巻き込まれ姿勢を崩してしまう。
だが、その後に起こった事はもはや回避など関係のないことだった。
視認することのできない何かが唐突に前列に居た固体の
一つを突き抜けると、最も丈夫とされる胸を守る巨大な鱗を
一瞬にして塵と変え、そのまま反対側までを文字通りに消し去ったのだ。
「──! なんだ!? いったい何が」
「まさか! ──これが"光の槍"だとでもいうのか?」
事態を飲み込めずにいる戦士のことなど構うはずもなく、
見えざる脅威はまた次の戦士を襲う。
横向きの突風を従え隊列の中心から遠ざかろうとした細身の個体は
その"何か"に胴を断ち切られ、急降下を試みた個体は
自ら不可視の敵へ飛び込み頭を失った。
中にはほかの個体を盾にしようとする動きすらあったが、
それもかなわずに2匹同時に貫かれた。それどころか、
ここにいる戦士たちのうちどの個体もが徐々に視力を失いつつあったのだ。
ぼやけ、欠けていく視界の中、戦士たちは必至で退却を試みるが、
進路を返そうとしたその時にはすでに、
流光が従える群れが彼らのすぐ目前へと迫っていた。
不明瞭な灰色の影が目に入ったかと思えば、
青白い閃光が走り、身体を突き抜ける。
丈夫な彼らの身体はそれだけでは屈しないが、
次々と放たれる雷撃は少しずつ戦士たちの身体から機能を奪っていくのだ。
かろうじて視力を維持している個体が鼻先から洪水のような
火炎を放ち敵を追い払おうとし、またある個体は風を操って
飛行機械の硬い翼をもごうとする。
「くっ……これでは退却もままならないぞ。どうすべきか……考えるのだ」
「こんな、こんなことがあり得るのか?」
もはや彼らには進む道も戻る道も残っていなかった。
飛行機械は槍の穂先のように戦士たちへと突き進むと
すれ違いざまに両翼の針から雷撃を放ち、魔工エンジンを
身に着けた戦闘飛竜たちは持ち前の気流制御をエンジンの推力と合わせ、
標的を中心に円を描きながら一撃は軽くとも
確実に小さな稲妻で彼らを追い詰める。
戦士たちの身体が限界に達するのは時間の問題だろう。
そして、後方で悠々と空を泳ぐ流光では、巨大な放熱板が展開され、
ドラゴンの身体を空中から一瞬で削り取った
あの兵器の第二射への備えが進んでいる。
「はぁ……あぁ……。我らは……本当に時代遅れだったのだな。
思えば、なぜこんな道を選んだ? 人を一方的に憎んだのはこちらの方だ。
それなのに、人は我らを嫌うことはしない。
道を、誤った。そういうことか」
「なんだ? あれは誰ッ──」
選択を誤ったことを後悔する一匹のドラゴンの視界に、
わずかだが地上を掠めて飛ぶ黒い影が映る。
しかし、彼がその正体について考える間もなく、
遠方から飛来した金属塊が彼の体に穴を穿ち、空へと血飛沫を散らした。
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「ふえ、上では派手にやってるね。さて、僕も仕事をしようか」
この悲惨な空のはるか下で砂を這うようにして戦いをすり抜けるのは、
全身を覆う黒い飛行装具を纏った特徴的な存在。
ハフィルから頼まれた暗殺任務のため、
セルンは後方で戦況を観察する執行官の元へ向かう。
荒れた空を迂回するようにして東側から砂岩の傷跡を目指し、
裂け目へ飛び込んで一気に距離を詰めるつもりだろう。
空軍の攻撃になすすべもないエーテルヌムの戦士たちには、
後方で待機する執行官をはじめ指揮官たちに危険が迫ることなど、
意識することすらできなかった。
「こちらサイ。カッパ、裂け目に突入するよ。通信機は捨てるから、
提督には帰還するまで話せないと伝えておいて」
通信中継を行うカッパ隊へメッセージを残したセルンは、
背負った通信機を機械の腕で取り外してそのまま体を傾け、
裂け目へ飛び込むと同時にはるか下の谷底へと振り落とすと、
重さから解放された軽やかな軌道で北へと進む。
部下を失った指揮官が待つ、この地で最大の遺構の入口へ。
[魔法の系統: 言語魔法]
言語魔法とは、マナと呼ばれる、空気中に含まれる魔法エネルギーの源のような粒子状の存在に"命令"を与える様々な種類の"魔術命令文"、または"呪文"と呼ばれる特定の情報配列を用いて多様な物理現象を制御、発現させる技術である。
言語魔法はすべての魔法技術の根幹をなす最も基礎的な系統となっており、刻印魔法で用いられる刻印も魔術命令文を文字に起こしたものとなる。
魔術命令文を入力するためには、命令文を構成するそれぞれの文字に与えられた読み方に基づいて思考のうちに文字列を構築するか、口に出して読み上げる必要がある。
ほとんどの命令文は長大な構造を持つため口に出し"詠唱"することはあまり現実的ではなく、この発声による構築方法はあくまで訓練や学習目的で内容を明確化する用途での使用に限られ、実用の場面においてはすべて思考による命令文構築が用いられる。
構築された命令は、最後の文字まで構築を済ませた状態で命令文の中にある"定義ブロック"を明示的に呼び出すことで実行が可能。
また、このすぐにでも実行可能だが呼び出しによる実行宣言がなされていない状態を維持することを実行待機と呼ぶ。
魔術命令文はその長さにもかかわらず、新しい魔法効果を発現させるためには命令文を一から再度構築する必要があるため、
実用的な現場で働く魔術師には用途に応じた命令文をすばやく構築し、必要に応じて魔法の効果を決定する各種パラメーターを柔軟に調整する能力が要求されるなど、言語魔法の習得難度は非常に高い。
このような不便と感じられる各種制約は、言語魔法自体が現在の文明による設計ではなく我々の一つ前の世代と言える文明によって開発されたものであり、それを解析することで部分的に利用しているものが我々の用いる言語魔法であることに起因する。
発掘された様々な技術資料からは、本来の言語魔法が持つ様々な発展的機能についての記述があり、現状はいかにして当時用いられていた正しい運用法を現代に再現できるかが魔術研究の重要な課題となっている。
なお、言語魔法、刻印魔法など、系統を問わず魔法によって制御できる物理現象の種類には限りがあり、それらは5つの"軸"によって分類、表現される。
以下がその一覧である。
- 熱軸 : 温度の上昇と低下、熱伝導に関する軸。温極 と 冷極 が存在。
- 電軸 : 電気の流れに関する軸。陽極 と 陰極 が存在。
- 光軸 : 光の放射と吸収に関する軸。明極 と 暗極 が存在。
- 力軸 : 物体の運動、または運動そのものに関する軸。動極 と 滞極 が存在。
- 活軸 : エネルギーの正と負に関する軸。正極 と 負極 が存在。
それぞれの軸には極と呼ばれるマナの方向性のようなものがあり、それぞれの軸に沿って流れるマナがどちらの極に寄っているかにより魔法の動作は変動する。
熱軸には温極と冷極、電軸には陽極と陰極、光軸には明極と暗極、力軸には動極と滞極、活軸には正極と負極が存在。
反対の極性を持つマナ同士が衝突するとそれぞれの極性のマナ同士で釣り合いの取れる地点で安定化し、この際にどちらの極にも偏らない中間で釣りあう場合には魔法の効果は相殺され、無効化される。
以下にそれぞれの軸を用いた魔法の適用例を示す。
熱軸: 攻撃用途
熱軸魔法には、温の極性を最大化し、空気を加熱して作り出された火を使い物体を燃やす基礎的な火炎の魔法や、目標物を直接加熱することで高温により生体組織を破壊したり、物体を溶融させる魔法と、
反対に冷の極性を最大化し物体を冷却して凍結による脆性破壊を誘発するものや、低温による機能不全を狙うようなものがある。
電軸: 一般用途
電気は物体に通すことで様々な副次的現象を発生させることが可能なため、電軸魔法で実現可能な動作は多岐にわたる。
何重にも巻かれた伝導性の針金に電流を流せば磁力を生み出し、電気を通しにくい物体に通電させれば電気抵抗によって温度を上昇させ、その物体からの熱放射を利用することも可能。
光軸: 軍事用途
光軸では、強い発光によって生物の視覚を阻害したり、収束された光により直接損害を与える魔法が存在する。
また、光を整列させて触れることのできる壁として用いることもでき、この技術は個人用の魔法防壁発生装置や、さらに規模の大きい防衛用設備など幅広く運用されている。
力軸: 一般用途
力軸はほとんどの場合物体の運動を制御するために用いられるが、精密な力の制御が難しいため可能な限り制御範囲や力の向きを単純化した魔術命令が主に使用される。
前方からの吸気を加速して反作用により推進する魔工噴進機関はこの力軸を利用する刻印を円筒状の構造の内側に施すことで実現されている。
活軸: 特殊用途
活軸はあらゆる種類のエネルギーを直接的に増減/移動させる通常の物理現象からは独立した軸である。
ほとんどの場合はそれぞれの軸では完全に制御しきれないエネルギーの変動を補助し、安定化させる目的で使用される。
[兵器技術: 光束砲]
光束砲とは、光軸魔法を利用し、高いエネルギー密度を持つ収束された
光を放ち目標に高熱による損害を与える兵器である。殺傷力を持った光を
放つという動作を取る攻撃魔法は魔術研究の初期から存在していたが、これを
刻印魔法に適用し、大規模な兵器として運用するようになったのは
比較的最近になる。光束砲で用いられる光は通常、飛行種族以外には視認できず
一部視認できても通常の可視光とは区別ができない。
光束砲は使用する光の色や、使用される環境、特に大気の密度によって
大きく射程距離が変動するという特性があるため、防衛兵器などとして
配備される場合は必ず天候などの状況に影響されにくい
他の種類の兵器と併せて運用される。
コメント:
そのままレーザー兵器です。
可視光、赤外線から近紫外線までのレーザーが実用化されています。
理論上はX線レーザーやガンマ線レーザーも可能ですが
コスト的に難しく、研究も実験室レベルでしかありません。
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おまけのおまけ: 作戦時のコールサイン一覧
- オメガ アクチュアル: 流光(またはハフィル本人)
- オメガ1-1: 操舵室
- オメガ2-1: 第一艦橋
- オメガ2-2: 第二艦橋
- オメガ3-1: 対空戦闘指揮所
- オメガ3-2: 対地戦闘指揮所
- オメガ4-1: 一番主砲
- オメガ4-2: 二番主砲
- オメガ4-3: 三番主砲
- オメガ4-4: 四番主砲
- オメガ5-1: 上部航空管制塔
- オメガ5-2: 底部航空管制塔
- アルファ: 艦上格闘飛行隊1
- ベータ: 艦上格闘飛行隊2
- ガンマ: 艦上格闘飛行隊3
- デルタ: 艦上格闘飛行隊4
- イプシロン: 戦闘飛竜小隊1
- ゼータ: 戦闘飛竜小隊2
- エータ: 戦闘飛竜小隊3
- シータ: 戦闘飛竜小隊4
- イオタ: 艦上観測飛行隊1
- カッパ: 通信飛竜小隊1
- サイ: セルン
(あとから作戦に組み込まれた関係でわかりやすいよう
オメガの一つ前の文字が割り振られている)
ハフィル提督に関しては今どこの区画にいようが常にオメガ・アクチュアルになります
(コールサインの持ち主なため)




