17 インドネシアでトイレに入る
ホテルのトイレに入ります。
このホテルは、トイレットペーパーが備え付けられているので、使って流せるようです。
持ち物チェックのときも書きましたが、インドネシアでは、普通トイレットペーパーは使いません。
どうするかと言うと、バケツに入っている水を手桶ですくって、左手でお尻を洗います。ホテルやモールでは、さすがにバケツではなく、シャワーのような奴が備え付けられています。
そのシャワーのような奴が、ここにいます。
庭に散水するホースのようにノズルが付いています。
手に取り、引鉄を引いてみました。
ジュポポポッと勢いよく水が発射されます。あまりの勢いにちょっと腰が浮きます。
これは、散水を一条に絞ったときの出方です。いや、それ以上、高圧洗浄機ケルヒャーに近い。
さて、どう使うものか、トイレに座って考えます。
まずは、前から攻めるか、後ろから狙うか。
この問題は、ネット検索でも正解が見つかりませんでした。「人による」そうです。
前からの発射は、障害物はあるにせよ狙いやすいと思われます。ちょっと、どけてあげればよい。
後ろからはどうかと、試しにノズルを後ろに回してみますが、狙いが定めにくそうです。万が一、狙いが逸れ、この勢いで障害物に直撃でもしようものなら、ちぎれてしまうかもしれません。
危険すぎます。
前からと決めました。
慎重に狙いを定めて、引鉄を引きます。
ジュポポポッ!
「あうっ」と、あやうく声が出そうになりましたが、大人なので堪えます。
ゆっくりと引鉄を戻しました。
危ない、危ない。水流は下から上へと向かっているので、慌てて軌道を逸らすと水は宙を舞い、トイレは水浸しになります。空港のトイレがびちゃびちゃだったと、家族から報告を受けています。
第一打は、いきなり、真芯を捉えてしまったようです。
狙いをわずかにずらして、再び引鉄を引きます。
ジュポポポッ!
「うふっ」ダメだ、勢いに耐えられそうにありません。
前からアタックするのは間違いなのかもしれません。
後ろからも試してみます。
ジュポポポッ……ジュポポポッ……うまく当たりません。
「あふっ……」障害物に当たりました。
そのとき、衝撃と閃光が身体を貫き、正解がこの身に舞い降ります。
「使っていない左手だ!」
繊細な場所で受け止められなくても、手ならば勢いに耐えらます。
左手を使い、後ろから発射された水を受けとめます。勢いを削いだ水で、ちゃぷちゃぷと洗うのではないか。そうに違いありません。
しかし、これが正解だと確信しながらも、実行する勇気はなく、静かにトイレットペーパーを取るのでした。
ここに書かれているのは、令和7年7月から9月にかけての情報です。渡航される方は、入国審査等の手続や必要な書類、イベントのスケジュールが変更されている可能性がありますので、必ず最新の情報を確認してください。ネット上の古い情報に注意してね。




