13 郷土料理をいただく
入国して、まず現地の通貨を手に入れます。空港の一番奥にATMコーナーがあることは、事前に調べてあります。
その場所にたどり着くためには、ロビーに待機しているタクシーの勧誘を振り切らねばなりません。ただし、誘いはしつこくないことも、事前に調べてあります。
案の定「タクシーどうよ」と盛んに声を掛けてきます。「いや」と手を前にして断ると、それ以上は誘ってきません。事前に調べたとおりです。
嬉しくなってニコニコしているから、相手も盛んに声を掛けてきます。「サンキュー、サンキュー」と言いながら通り過ぎました。
そこは「No thank you.」だろうと娘に突っ込まれます。
勧誘の嵐を抜け、JCBマークが付いたATMに楽天銀行デビットカードを差し込みます。取り扱っていないカードは、吸い込まれるのだそう。
英語表示にして、PINコードを入力します。「CREDIT」「WITHDRAWAL(出金)」の順に選択します。1回での限度額 IDR 1.250.000(約11,250円)を選びました。
しばしの静寂があり、ゴゴゴ……と音がして、紙幣が出てきました。
「EXIT」を押します。放っておくとカードが吸い込まれるのだそうです。
カードも無事戻りました。
IDR 1.250.000を持って、昼食にします。ものすごい大金のようです。
現地の料理を食べようと、鉄道ビルのホールを区分けにして並ぶ食堂を見て回ります。店のお姉さん、おばさんが、暇そうにしていて「食べていきなよ」と手招きしています。一番奥まで進み、そのうちの一軒に入りました。
「アパ エナ?(apa enak?:何が美味しいの?)」と知っている単語を組み合わせて、全力で会話しようとする父親をしり目に「何がお薦めなの?」と娘が英語で尋ねます。
お店のお姉さんは「ナシ・ウドゥック」と「アイス・レモン・ティ」を薦めます。
では、それでと全員同じものを注文します。
ジョッキみたいな器に注がれたアイス・レモン・ティが運ばれてきました。
いきなり、氷入りの飲み物ですが、空港のお店だからお腹を壊すようなこともなかろうと口にします。
「ヤバい」と娘が口にします。
ここでの「ヤバい」は文字どおりの「ヤバい」。
甘い紅茶にジンジャーの味がします。底にはレモンではない緑の切れ端が沈んでいます。微かに青臭い。いや、間違いなく青臭い。
どうしよう飲み切れるかなと悩んでいたら、ナシ・ウドゥックが運ばれてきました。ひと口、いただきます。
「……」
ナシ・ウドゥックは、お米をココナッツミルクで炊き、レモングラスや月桂樹の葉で香りをつけ、塩気も加えた郷土料理です。テンペと正体不明のおかずが一緒に盛り付けられています。
インドネシアで、大切なことを学びました。
「知らない料理は、調べてから注文しよう」
「お昼時なのに暇そうにしている店には、入ってはいけない」
日本でも同じですね。
ここに書かれているのは、令和7年7月から9月にかけての情報です。渡航される方は、入国審査等の手続や必要な書類、イベントのスケジュールが変更されている可能性がありますので、必ず最新の情報を確認してください。ネット上の古い情報に注意してね。




