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聞き慣れない言葉。異世界人とはなんであろうか。理解していない僕を読み取ったのか穂乃果は付け足すように早口で言葉を紡ぐ。
「ごめんなさい 意味わかんないですよね 説明します」
穂乃果は僕に分かるように事細かにいろいろと説明してくれた。
1年前に死にそうになり目を覚ましたらこの世界にきていたこと。
転生者にはチート級の能力が付与されその力で今は冒険者として生計を立てていること。
命を代償に行う究極魔法だってあるとか。
穂乃果の世界は魔法がない代わりに高速飛行物体や高速光回線など科学技術なるものが発達しているとのこと。
彼女を疑う気持ちがないと言えば嘘になるがとりあえず信じておこう。
決して穂乃果が美人だからじゃない。そうじゃないと強調しておく。
「話は分かりました。高森さんは僕に何をして欲しいのでしょうか?」
「信じてもらえるなんて思ってもいませんでした。私のこと穂乃果で構いませんよ ルドルフさん」
笑顔が眩しい。さっきとキャラ違くないか。おどおどした娘なのかと思ったけど。
この笑顔は反則だろ。顔がにやける。咳払いで隠す。