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「えっ レイって王子に求婚されたの?」
「昔の話だ。気にするな。」
「断るのが大変だからって、その日生まれた特異体質者の守護精霊になっちゃったんだよ。それがルドルフさんね。だから私、凄い縁だなって思うの。ルドルフさんが空間魔法の特異体質者じゃなかったらモナちゃんと先輩が出会うこともなかった。ルドルフさんとモナちゃんが出会う事すらなかったの。もし先輩が常識的な人だったらこの場は存在しないんだよ。」
「私の命の恩人は回りまわってアスナさんのお兄様とルドさんってことにもなりますね。」
「アスナが私にリークしたんだよ。守護精霊になってしまえば兄は諦めますって。お陰で堅苦しい王室に入らなくて済んだので感謝しているがな。」
「ここにいる皆が私の命の恩人なんですね。私、本当に生きていて良かった。心から今そう思います。」
モナは涙を流しながら溢れる笑顔を僕達に向ける。
モナの顔を見て照れる僕達3人がいた。