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「えっ? そんなはずはないです。私には姉もいたんですよ。」
「昔、モナの中に潜った時に見た潜在的な記憶だから間違いないはずだ。」
「それは初耳ですね。」
モナが深く深呼吸して少し考えこみながら話を戻した。
「姫の可能性はゼロに近いと思う。一国の姫様が行方不明の可能性がそもそも考えられないし本当に姫だったら私、今頃ここにいないよ。」
「えっモナちゃん 本物の姫様だったの? 私と一緒じゃん。」
「違いますよ。私はただのモナです。それよりもアスナさんってお姫様なのですか?」
「うん 私 精霊界の第7姫だよ。 末端姫だから誰も気にしないけどね。」
「凄いですよ。お姫様なのにひけらかさないですし。それに強いし」
「レイ先輩の方が凄いよ。だってレイ先輩 私の兄様 第1王子のプロポーズすら蹴る女だよ。」