132/159
4-5-4
「えっと…ですね。私だけでは判断できないというかですね。えっと何ていいますか…私は姫じゃなくて… いや姫なんですけど 人違いというか……。」
半泣きアスナ 短剣持った時の威厳はどこにいったんだ。
「突然、言われても迷惑でしたよね。申し訳ございません。」
明らかに気落ちしている新庄 捨てられた大型犬みたいな沈痛な目でアスナをみつめている。
「泣き落とし作戦だよ。気づいてアスナさん!」
小声で語尾を強めるモナ
見かねたレイはアスナの元に駆け寄り耳打ちして僕達の方に戻ってきた。
「レイ 何て声かけたんだよ。」
「先輩命令 自分で考えろ!と言ってきた。」
鬼
突然、モナ姫と思われる女性に耳打ちした女が僕と並んでいるのに気づかない新庄ではない。僕達の存在を視認すると困惑した様子で近寄ってきた。
「えっと モナ姫様は えっと。」
さすがにゲームは終わりだと悟ったモナが自ら名乗り出た。