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「新庄さん どうして僕にそのような事を聞かれるのですか?」
新庄は驚いた顔をしている。
「一介の役人が外交儀礼上、姫君に直接とはいかないのですよ。ルドルフさんも人が悪いですね。」
なるほど。そういうことか。この世界は色々と面倒だな。いやコルチゾール王国とも同じか。
僕がこの呼称を使うのは少し抵抗があるが体裁というのは大事にしたい。
「モナ姫様はフランクな方ですので新庄さんからお話されても大丈夫ですよ。」
「イスアラ王国は大変、厳格な王室だと伺っていたのですが本当に大丈夫なのでしょうか?そもそも死亡したはずの第3王女様が突然、現れたのも……いえ口が滑りました。申し訳ありませんでした。お気を悪くされたならお詫び申し上げます。」
深々と頭を下げる新庄 僕は気恥ずかしさから彼の行動を止めていると聞き慣れた声が僕の名前を呼んだ。