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「本国と協議した結果ですよ。日本国滞在中は第3王女を名乗ってもらいますよ」
「私と歳が近く同じ名前そして身バレもしてなく今回の問題を簡単に済ますのにもってこいの人物ね。でも今後、日本政府とやり取りする上で障害が生まれなくて?」
「私ですら第3王女とお会いしたことがないのですよ。」
「あなたも王家の人間ですよね。家系図をみた時お名前をお見かけしましたよ。」
「モナ殿の記憶力は本当に恐ろしいですね。確かに私も王族の血筋ではありますが王とは縁戚ですので疎遠なのです。」
「なるほどね。ところで尾行されているのは私の気のせいかしら。」
「一国のプリンセスが来日されているんですよ。日本国としてもフリーにさせるわけにいかないじゃないですか。」
「私達の尾行は彼らに任せちゃうと。お互いに都合が良いと。」
「あなたは気持ちが悪いくらい察しがよくて困りますね。日本国滞在中 いや世界中で今後はモナ姫様としてご移動して頂くことになるかと。もちろんイスアラ王国が渡航制限したりとかはございませんのでご自由に旅を楽しまれて下さいませ。」
「厄介ね。私の露出が増えると本物に迷惑がかかるのは心外だわ。でもご協力に感謝致します。ではここで下してくださる。洋服を買いたいので。また会いましょ。」
「こちらが皆様のパスポートと在留許可証です。何かありましたらご連絡ください。」
「ストローク大使 いろいろありがとう。」
僕達は車を降りた。