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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


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婚約破棄されてイライラするので、くせがあるけれど可愛い妹と全力で遊びます!

「おまえは性格がゴミ! てことで、婚約は破棄! そういうことだから」


 婚約者ブルポンはそう言って私との関係を終わらせた。


 あまりにも勝手。

 一方的にもほどがある。


 しかも暴言に近いようなことを言いながら婚約破棄するのだから、なおさら質が悪い。


 言われる方の気持ちは想像しないのか?

 傷つくと分からないのか?


 とはいえ、もう終わってしまった事実は変わらない。


 だから彼には何も求めない。

 私は私として楽しく生きる。


「あっそぶぞおおおおーっ!!」


 帰り道、馬車の中で叫んだ。



 ◆



「ねーさまを切り捨てるなんて酷いのだす」


 私には可愛い妹がいる。彼女は三つ年下だ。親が再婚したこともあって彼女は腹違いの妹、でも大好き。そして、彼女もまた、私のことを好んでくれている。少々くせの強い娘だが、性格は悪くない。


「許せんのだす」

「ありがとう怒ってくれて」

「怒りマックスーパー炸裂拳を食らわすだす」

「それは駄目……」


 母が違うなんてどうでもいいこと。

 私たちの関係はそんなくらいでは壊れない。


「イライラを発散したいの」

「おす! 殴り合うだすか?」

「暴力は嫌いよ」

「でばでば! 例の遊び?」

「そうしましょ」


 こういう、とにかく時間を潰したい時には……あの遊びがもってこいだろう。



 ◆



 婚約破棄された日から二年、妹との『しりとり』は今も続いている。


 ちなみにこの『しりとり』というのは、遥か東にある島国でよく行われているものらしい。最後の文字から始まる単語を言う、それを交互に繰り返す。そういう言葉を使った遊びの一種である。


 私と妹は昔からこれが好きで、よくしている。


 続く時には数年続くこともある。


「にんにく、だす」

「くさび」

「びびり、だす」

「利口」


 今回もかなり長続きしている部類だろう。


「でばでば! 馬小屋!」

「薬草」

「海の幸、だす」


 私は「美味しそうね」と感想を言う、それに対して妹は照れながら「ねーさまにそう言ってもらえると、胸がドキドキ、嬉しいんだす」などと返してくる。


「ちりめんじゃこ」

「コルク、だす」

「車」

「でば、満月、で!」

「積み木」


 ちなみにブルポンはというと、私との婚約を破棄した翌日に妹の手で葬られた。


 彼女は「話したいことがあって……」と言い湖の畔へ彼を呼び出した。で、そこで罰を与えた。彼はその場から動けなくなり、やがて亡くなったそうだ。


 話を聞けば恐ろしいが……妹が可愛いことに変わりはない。



◆終わり◆

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