表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

736/1194

猫族の姫ニャムは婚約するも裏切られる。~それでも愛は消えず、ただ、すべてを糧とし強くなる~

 猫族の姫ニャムは、族同士の関係を改善するため、蛇族の族長の息子であるエリと婚約した。


 二つの種族の者が結ばれることで、族の関係の未来を良いものへ変える。

 そういう話で企画された。

 ニャムもエリもそのことを分かって婚約した。


 だがエリは契約を破った。


 ニャムという婚約者がいるにもかかわらず、同じ蛇族の女性と深い仲になっていたのだ。


 そのことを知った日、ニャムは泣きながら実家へ帰った。


 契約だとしても。

 族のための婚約だとしても。


 それでもニャムはエリを愛してしまっていたのだ。


 涙するニャムを見て激怒した猫族。ニャムの父はすぐにエリとの婚約を破棄し、蛇族を滅ぼすことを決意する。関係は完全に壊れてしまった。猫族は蛇族の村へ攻め込み、あっという間に蛇族を滅ぼした。


「ニャム、もうお前を泣かせる者はいないぞ」

「エリ……」

「あんな男のことはもう忘れるがいい」

「……はい、お父様」


 ニャムはエリを愛している。

 今でも。


 でもその人はこの世にもういない。


 彼もまた蛇族の一員として滅んだのだ。


 悲しみを越え、ニャムは立ち上がる。

 いつまでも泣いてはいない。

 その身に起きたこと、すべてを糧に、彼女はどこまでも強くなる。



◆終わり◆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ