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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


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悪いところを大量に言われ婚約破棄されてしまいました――が、直後理解不能なことが起きました。

「お前ってさ、ほーんと駄目な女だよな」


 婚約者リリガルンドはそんなことを言ってくる。


「顔もまぁまぁだし、そのくせきっちりしていて身は固いし、俺の誘いに乗ってくれないしご奉仕もしてくれないし……良いところ探す方が難しいくらいだよほんと。それにさ、お付き合いに関しても順序を守ろうとするしさ、そういうところも鬱陶しいんだよ、不快そのものなんだよ。良いところなんてないんだ、せめてもっと積極的に関わりを持とうとしろよ」


 彼は舌打ちをしてから。


「てことで、婚約は破棄な」


 そう宣言した――瞬間、空から星が降り注ぎ。


 リリガルンドの家は崩壊。

 火に包まれ。

 彼は瓦礫の下敷きになって落命した。



 ◆



 あれから数年、私はめでたく良家の子息と結婚することができた。


 あの星降り注ぎ事件の時は死んでしまうかと思ったけれど、私は驚くくらい軽傷で済んだ。


 おかげで幸せな今がある。



◆終わり◆

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