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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


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怒らないでください、たとえ、私のことが嫌いでも。

「お前みたいなやつと婚約したのが間違いだった!」


 怒らないで。

 私のことが嫌いでも。

 どうか怒らないで。


「最低な女! この世に生きていることさえ許せない! まずは婚約なんぞ破棄だ!」


 婚約は破棄でもいい。

 だから怒らないで。

 消えるから、今すぐ、この世界から。


「出ていけ!」


 貴方が怒っているところを見たくない――。



 ◆



 雨が降る崖。

 遥か下へ目をやる。


 ここから足を離してしまえば、すべて終わりにできるだろうか。


 さようなら世界――。


 一歩、前へ出ようとした、瞬間。


「何してるの!? やめなさい!!」


 振り返る。

 一人の女性がこちらへ駆けてくる。


 逃げないと。


 そう思うけれど。


「掴んで!!」


 伸ばされた手を、私は掴んでいた。


「一体何があったの、こんなところで死のうとするなんて」

「……怒らないで」

「取り敢えず、うちへ来なさい」

「え……」

「きっと何かあったのでしょう? 話聞くから、うちに来て」


 それが、彼女との出会いだった。



◆終わり◆

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