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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


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婚約破棄され壊れた私がいつの間にか英雄になった話……です。

「君との婚約は破棄する」


 その日告げられた言葉。


「僕はこれから彼女と生きてゆくんだ。だからもう君は要らないしいてもらっちゃ邪魔なんだよ」


 それは、それらは、私を切り刻んでいく。


「それにさ、彼女も君の存在が嫌って言ってる。だから僕はもう遠慮はしない、君を躊躇なく切り捨てる。ま、自分から辞退しない君が悪いよね? はは。ということで、さよなら」


 彼と隣の女性は私の目の前で口づける。

 そしてこちらを見て笑みを浮かべるのだ。

 今まさに触れ合っていた唇に。


 こうして私の心は滅んだ――。


 もう戻らない。

 幸福な日々は。


 あまりの絶望、それゆえ、涙さえ出せず。


 絶望の海の底――そこにまで至った時、人は――人を超越する。



 ◆



 その後私は兵士となった。

 剣を手に携えて。

 すべてを壊し滅ぼし続ける存在となった。


 人々は私を恐れた。


 悪魔、と。


 それでも私は戦った。


 それを望んでいたのだ。



 ◆



 気づけば世界を救ってしまった。


 なぜだ?

 壊し続けただけなのに。


 でも、私は今、『国護りの戦乙女』として皆から称賛されている。


 ――これは、婚約破棄され壊れた私がいつの間にか英雄になった話である。



◆終わり◆

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