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同じ道を歩みたかった
詩です。
同じ道を歩みたかった
貴方を想っていた
貴方は見つめてくれた
だから
いつまでも共に歩み進めると思っていた
けれども望みは儚く消える
貴方とは行けない
その真実に気づいた時
恐ろしいくらいの迷いがこの身を襲う
私が道を行くということは
貴方を捨てるということで
その二つは決して離れない
光と影が表裏に在るように
同じ道を歩みたかった
貴方が愛おしいから
このまま二人どこかへ逃げてしまおうかと
そう思った夜もあった
この関係を守れるなら
何もかも定めさえも投げ捨てて
生きられる気がした
けれども
「もう、お別れだ」
貴方が告げる言葉は二人を終わらせる
私たちは共には行けない
二人の姿は仮初めの姿でしかなく
関係も偽り
いつの日かは消える糸
分かっていたはずなのに
いつか道を違えることくらい
けれども
それでも
同じ道を歩みたかった
ただ
貴方と
同じ道を歩みたかった




