表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

543/1194

婚約破棄されても、幸せにはなれます。~夫と過ごす幸せな時間~

 かつて「女なら! 愛想を振り撒けよ! それができねーならただのくそだろ!」と言われ婚約破棄された私。


 でも、あれから二年が経って、今は夫と穏やかに暮らすことができている。


「大丈夫? 何だかぼんやりしてたよ?」


 夫は優しく家事も得意。

 今もこうして自作の飲み物を運んできてくれている。


「ああ……大丈夫、ちょっと昔のことを思い出していただけよ」

「昔のこと?」

「ええ。前に言ったでしょ、前の婚約者におかしなこと言われて婚約破棄されて、って話」

「あっ、それ? ……ごめん、説明させてしまって」

「ううん、いいの。気にしないで。もう気にしてないから」


 夫が作ってくれた飲み物を飲む時、最高に幸せを感じられる。


 もちろん食べ物も同様だが。


「あ、これ美味しい」

「本当に!? やったぁ! 良かったよ、ハーブを使ってみたんだ」

「へぇー」

「私、貴方が作ってくれたものを口にしている時が一番幸せなの」

「えっ」

「ありがとう、本当に……いつも」

「えっ、えええっ、そんな! そんなこと! ありがとうって言うべきなのは僕の方だよ!」


 ちなみに、かつて「女なら! 愛想を振り撒けよ! それができねーならただのくそだろ!」と私に言った彼は、今はもうこの世にはいない。


 彼は私との婚約を破棄した翌日に急死したのだ。


 亡骸も酷い状態だったと聞いている。



◆終わり◆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ