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婚約破棄された日の空
詩です。
婚約破棄された日の空
それこそ嫌みかというくらい澄んでいて
厚い雲に覆われた空であった方が良かったと
ぽつり
そう思ってしまった
心が雨降りの時に見上げた綺麗な空は
驚くほど切なくて
首を絞められているかのような気持ちになるほど
何とも言えぬ感情を抱えてしまった
婚約破棄された日の空
それが綺麗であればあるほど胸は痛んで
軋む
抉れる
ぎりぎりと爪を刺されるかのよう
婚約破棄された日の空
あまりに爽やかな色だったから
灰色の雲に覆われた空であった方が良かったと
つい
そう思ってしまった




