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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


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婚約者の振る舞いが不自然になったので調査してみたところ……やはりそういうことに発展していました。

 お互い恋愛感情を持ったことをきっかけに婚約した私とテリーだったが、婚約から二ヶ月ほどが経った頃からテリーの様子が変わり始めた。


 まず、定期的に会ってくれなくなった。


 それまではこちらから言った時は対応してくれたし向こうから会おうと言ってくれることもあったのに、誘われることはなくなり、こちらから声をかけてみても断られることが増えた。しかも、それまでは夜遅くまで起きていたにもかかわらず、寝るから夜に関わるのは無理、というようなことを言われるようになってしまった。それに加えて怪しいのが、誘うことはしなくなったのに私の予定はやたらと気にしているということ。彼は以前までと違って私の予定をやたらと探ってくるようになったのだ。


 何だかおかしい。


 何だか怪しい。


 ということで、私は、こっそり彼の行動を調査してもらうことにした。


 だってそうだろう?


 急に早寝に変わるとは思えないし、会うお誘いはしないのに私の予定を細かく知る必要なんてないはずではないか。


 不自然な点が多過ぎるではないか。


 ――で、その調査の結果。


 やはり彼には女性がいた。

 やたらと親しくしている女性が。


 しかも、毎日会っているだけではなく、深い関係にまで及んでいたようで。


 証拠も集まったので。

 父に頼んでテリーに婚約の破棄を告げてもらった。


 こうして私たちの関係は終わってしまった。


 仲良しだったのにどうして……。

 喧嘩もほぼなかったのに……。


 どうしようもない切なさを抱えたまま、私は実家暮らしを継続することとなった。


 慰謝料は払ってもらうことはできた。



 ◆



 あれから数年、私は友人の紹介で出会った権力者の息子である青年と結婚した。


 彼は権力者の息子でありながら謙虚な人で。

 他者を見下すようなことはしないしどんな者に対してでも丁寧に接する。


 彼がそういう人だからこそ、共に生きてゆくことを選ぶことができた。


 一方、テリーはというと。


 あの後、彼の母親が不倫していた相手の男性とちょっとしたことから喧嘩になってしまい、怒った男性に殴られ近くにあった刃物で刺されたことで、死亡することとなったそうだ。



◆終わり◆

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