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婚約破棄されたけれど、泣いたりしない。
今日、今から一時間ほど前、突然婚約破棄を告げられてしまった。
あぁどうしてこんなことに。
心の中を満たすのは悲しさの匂いをまとったもやもや。
けれども、私には心に決めたことがある。
絶対に泣かない。
それが私の決意。
あんな風に雑な理由を言って婚約破棄するような人のために、平然と人を傷つけられるような人のために、涙を流すなんて悔しいし嫌だ。
だから絶対に泣いてやらない。
どんなに悔しくても。
どんなに悲しくても。
彼のために私がなくことはないのだ。
雨降りの中だとしても、私は涙しない。
強くあろう。
強く生きよう。
決意が揺らぐことはない。
私は誰よりも強くなくては。
◆終わり◆