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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


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君を愛していた、何度でも言うよ。

 どうしてかな?


 君とすれ違ってしまった。

 君と愛し合えなかった。


 僕はどこで道を誤ったのだろう?


 自分では分からないから、その答えだけでも君に質問してみたいけれど、きっとそれももう叶わないよね。

 だってもう君には会えないから。

 質問を投げ掛けることさえできない、それがとても悲しくて、一人で笑ってしまうくらい切ないよ。


 もっと君と分かり合いたかった。君が僕を捨てる前に。そうすれば一瞬に生きてゆけたのかな、なんて、毎日ぐるぐる考えてしまうよ。朝も、昼も、夜も、気づけばずっと君のことばかり考えているんだ。自分でも馬鹿みたいだと思うけど、でも、どうしてもやめられない。ほぼ無意識で。この脳はすぐに君のことを取り出してきて、どんな風にすれば君と上手く生きられたのかばかり思考するんだ。


 でも、そんな思考だって、今はもう無意味で。


 すべて出遅れ。


 だけど……。


 君を愛していた、何度でも言うよ。


 そう告げれば良かったのかな?

 ううんそうじゃない。

 告げるだけでは意味なんてなかった?

 きっとそうだろう。


 だとしたら……。


 君と生きてゆける道は僕にはなかったのかな。


 そんなことを考えながら見上げた真昼の空には、風船が飛んでいた。



◆終わり◆

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