君を愛していても、もう絶対に想いは届かない。
君を愛していても、もう絶対に想いは届かない。
だってもう僕たちは婚約者同士じゃない。
だから二度と共に過ごすことはできない。
あまりにも辛い事実だよ。あんなに愛していた、いや、今でも愛しているのに、その君ともう二度と笑い合えないなんて。しかも、君に拒まれての終わりだから、なおさら辛く悲しいよね。もちろん事故的な急なお別れだって衝撃が大きいし辛いけれど、でも、まだ希望はある。生きていれば、っていう、ね。でも、はっきり拒否の言葉を告げられて婚約破棄されてしまったら。それはもうごまかしようがない。君が僕を受け入れなかった、それが鮮明に浮かび上がってしまう。
昔は楽しかったなぁ。
二人で空を見上げて。
あれこれ言って楽しく過ごせたよね。
戻れるならあの頃に戻りたい。
そしてもう一度やり直して。
今度こそ君の心をぎゅっと掴めるようになりたい。
でもそんなのは無理なことだよね。
今は一人、空を見上げるよ。
暗い空。
一人見上げる今日は星なんてないんだ。
君と見ていた頃はたくさんの星が煌めいていたのに。
それが余計に悲しいよね。
君を愛していても、もう絶対に想いは届かない。
◆終わり◆




