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私との婚約を破棄した彼はその後……。
「君みたいなださい人を妻にしたなんて皆に知られたら……死にたいくらい恥をかくことになってしまうよ。そんなのは絶対に嫌だし、絶対絶対……ごめんだよ。ってことで、婚約は破棄するから。いいよね? じゃ、そういうことで……婚約は破棄するよ。今まで我慢させてくれてありがとう、ずっと不愉快だったよ……じゃ、ばいばい」
そんなことを言って私との婚約を一方的に破棄した彼は、婚約破棄を告げた三日後の夕暮れ時一人で自宅近くで花を摘んでいた時に行方不明になった。
その後の行方は誰も知らなかったのだけれど。
私には冥界の精霊と知り合いだったので彼の行方を知ることができた。
彼は不審者に絡まれ殺められたそうだ。で、死後の世界へ行くこととなったそうなのだが。生前心ない行いをしていたために罰を与えられることとなったらしい。
彼はあれからずっと拷問のようなことをされ続けているそうだ。
それは終わらない悪夢だ。
◆終わり◆




