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婚約破棄と紫陽花。

 婚約破棄を告げられ、落ち込んでいた帰り道。

 私は出会った。

 心を描き出したような色をしたその花に。


 紫陽花。


 その花の名は知らなかった。

 けれども惹かれた。

 まるで運命の出会いを果たした男女のよう。


(きれい……)


 決して華やかとは言えないその色み。けれどもその太陽のもと咲く花とは違った少しばかり控えめな色が、落ち込んでいる私の心に寄り添ってくれているかのようで。眺めていると、何だかとても穏やかになれる。


 世界にはまだ美しいものがある。


 婚約破棄されたくらいで諦めるべき世界じゃない。


 たとえ雨が降るこの世界でも。


 未来の光はある。

 未来という名の希望もきっとある。


(もう少し頑張ってみようかな)


 思って空を見上げると、徐々に晴れ始めていた。



◆終わり◆

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