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さくっと読める? 異世界恋愛系短編集 2 (2022.3~12)  作者: 四季


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211/1194

突然の婚約破棄、降り注ぐ雨と始まり。

 婚約者に呼ばれて彼のもとへ行くと、彼は見知らぬ女性と一緒にいた。


「彼女と結婚することにしたから、お前との婚約は破棄な」


 一方的にそう言い放たれた。


 私には選択権などなく。

 ただそれを受け入れるほかなかった。



 ◆



 帰り道、雨の中を走りながら一人涙を流す。


 どうしてこんなことに。

 その言葉が脳にこびりついてしまった。


「あっ」


 やがて、足を滑らせて転んでしまう。


 降り注ぐ雨は憐れな私にも躊躇しない。どこまでも激しく降り注ぎ、この身を濡らしてゆく。ただ、それはある意味救いのようにも感じられて、私は少しだけ救われたような気にもなった。憐れまれるというのも案外辛いものなのだ。


 その時。


「あの、大丈夫です?」


 背後から声が飛んでくる。


 振り返ると。

 そこには一人の男性。


「泥ついてますよ」


 そう言って手を差し伸べてくれる彼を目にしたその時、私は、まだ見ぬ未来を垣間見た気がした。


 辛さしかなかった心に一筋の光が射し込む。

 そんな感覚があった。


「立てますか?」

「……は、はい」



◆終わり◆

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