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婚約破棄され、終わる。

「君と生きる未来はない」


 愛していた彼は、私にそう告げた。


 彼との関係は幼い頃からずっと続いていた。

 家同士の都合で始まった関係だ。

 それでも私たちは確かに仲良しだったし、仲良しなままでいられると信じていた。


「婚約は破棄とする」


 脳内では彼の最後の言葉だけが何度も響く。


 そう、私は切り捨てられたのだ。


 私は彼と生きていきたいと思っていた。小さい頃からの関係を大切に、共に歩んでいきたいと、そう思っていた。しかし彼はというとそれを望まず。彼は私とは異なる未来を望んでいた。事情は分からないが、婚約破棄されたということはそういうことなのだろうということだけは察することができる。


 彼と生きていきたかった。


 隣り合っていたかった。


 今でもそう思う。

 けれどもそれらは叶わない願いなのだ。


 一つ、深呼吸して。


「……少しだけでも貴方といられて良かった」


 呟き、森へ進んでいく。



◆終わり◆

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