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エンディング②

長文申し訳ございません。

主人公:だめよっ!連れて行かないでっ。


アザミの手を握る。私の力だけじゃひっぱりあげられない。うう…あれ?誰かが一緒に私と引っ張り上げてくれてる。


シオン:手を貸す。引っ張り上げろ!


主人公:シオンさん。


シオン:せえの!


アリウム:させるか!


とてつもなく強い力でアザミがひきずりこまれていってしまった。


アザミ:きゃあああっ


主人公:アザミィッ!


また影からでてきた。また襲い掛かってくる!!


主人公:トネリコやめてぇっ。

私が叫ぶとピタリとその動きが止まった。


トネリコ:手を…だすな…アリウム!


アリウム:こしゃくなぁ!


その姿は黒い影に入って行ってしまう。影はズルズルと道を這いずっていく。


主人公:待ってトネリコ!待って!


シオン:待つんだっ追いかけちゃいけない!




私は影を追った。追いかけたその先はビルの隙間。その奥。トネリコがいるのを見つけた。


主人公:トネリコ!


シオン:やっぱりそうなのか。失踪事件。彼女の姉、アザミちゃん。そして彼女さえ巻き込んで…犯人はお前かトネリコ!


主人公:トネリコが犯人!?


トネリコ:ハァッ…ハァ…俺を…俺を…殺してくれ。



トネリコ:俺を殺してくれ。


主人公:殺してくれってどうしてよ。何言ってるのよトネリコ!!


トネリコ:信じなくてもいい…本当じゃないって思ってもらってもいい。だが事実はここにある。


俺は…


俺はこことは違う世界で戦っていた。


国のため、人のため、家族のために…


ここで言う勇者のように。


だが、おれは敗北してしまった


大きく黒いクジラのような魔物に世界は食われていった。俺はなんとかそいつを封印しようとそいつを…アリウムを自分の身体に取り込んだ。崩れ行くあちらの世界から俺は異次元の穴を開けてこの世界に逃げこんだ。




アリウム:クククッ。


我は身体にいろいろなもの食い、溜め込むのよ。


今もそいつらは我の中で生きている。それが我の力の根源になるのさ。


トネリコ:出てくるなっアリウム!


アリウム:クククッ。


だが封印はしきれていない。今も一人、また一人と


我は人を食った。お前の身体ものっとって我が体に戻りて完全復活しこの世界も食ろうてやるわ


トネリコ:…俺はこの世界に助けられた。食堂の人達も居場所をくれた。


話しかけてくれたシオン


ちょっかいをだしてくるけど優しいアザミ。


そして…俺のひとめぼれだったあなたに出会えたことに感謝するよ。


そんなあなたとみんながいる世界を壊したくないだから。




トネリコ:お願いだ。俺を殺してくれ。


主人公:そんな、私は…私は…



主人公:私も一緒に死ぬ


私はあなたと一緒にいたいの。お喋りをしたいだけ。


トネリコと一緒にいたいから!


トネリコ:だめだ。だめだそれは。


シオン:一緒には死なせない。(おもむろに胸元から取り出したのは重みのある銃だった。)


主人公:どうして銃を持ってるのあなたは?


シオン:黙っていてごめんな。僕は警察だ。みんなのことを調べていた。周囲に仲間も潜伏している。


トネリコは知っていたさ。就職で受かった時に言っちゃってるからな。


トネリコ:お前なら…銃を持ってると思ってな…


お願いだ。シオン…俺を…俺を殺してくれ。


うあああああっ


主人公:トネリコ!!


アリウム:お前も食ろうてやるわあっ。


襲い掛かってくる。


主人公:撃たないでシオン!!やめてぇっ!




銃声音が鳴り響く。

タアーンッ



シオンの銃声がうなる。私の体はかってに動いていた。

トネリコのことを助けるために一心で…



主人公はトネリコの身体へと抱きついた。



銃の弾は二人を貫いた。










主人公:ここは真っ白な空間。どこかはわからない夢の中?

誰か立っている。


主人公:トネリコ!


トネリコ:よ、よぉ。


トネリコ:…。


主人公:…。


主人公:私達…死ぬのね。ここは天国の境目とかかな…。


トネリコ:…なあ。




主人公:ん?


トネリコ:アリウムが死んだ。行方不明になってたアリウムに食われた人達はちゃんと元に戻ったみたいだ。


主人公:そうなのじゃあ私のお姉ちゃんも帰ってきた!?


トネリコ:ああ。


主人公:そっか良かった。


トネリコ:俺の世界も元に戻ったみたいだ。


主人公:良かったね。


トネリコ:うん。


トネリコ:なあ…


主人公:何?




トネリコ:俺は今度こそちゃんと勇者になれたかな…


主人公:…もう。あなたはトネリコで良いんだよ。


トネリコはトネリコで。

私にとってはあなたは勇者よりもっともっとすごい人。


私に話しかけてくれた人。


彼は私を抱いた。ぎゅっと抱きしめた。


トネリコ:あなたに会えて本当に良かった。


主人公:トネリコ?


それはまるでさよならみたいな…







主人公:(私は目を覚ました。)


アザミ:起きたわ!おきたよシオン!


シオン:大丈夫か!


主人公:(私は病院のベットの上だった。隣にはシオンとアザミとそして…)


お姉ちゃん!


姉:…銃に撃たれたって聞いてびっくりしたんだ。


主人公:お姉ちゃん。無事でよかった…。


アザミ:そう、聞いたのだけれど銃の弾はあなたにかすっただけだったの。目を覚まさないからどうしようかと思ったわ。


シオン:すまん。本当にすまなかった。


シオンは床で深々と土下座をした。


アザミ:まったく本当に反省してるの?


シオン:こっぴどく叱られたさ。皆にね…。


主人公:シオン…アザミ…トネリコは?


シオン:…。


アザミ:…。






トネリコは死んだ。銃で撃たれて死んだ。


それと同時に行方不明になっていた人間達はみんな開放された。


みんな元の場所で発見されたという。


失踪事件は被疑者死亡で送検されたそうだ。






私が退院してからまた大学に通っていた。

今、食堂で私は一人ご飯を食べていた。


主人公:味は確かに変わらない。いつものコロッケだ。


…けどやっぱりあなたの揚げたコロッケが食べたいよ、トネリコ…


主人公:私のつぶやく声は空しく風に消えていくのであった。




「終わり」




エンディング②は

グッドエンドでした。

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