表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほうき星の素  作者: 萩原 學
47/50

無くしたもの

なくしたものを嘆いている人がいて

なにをなくしたのか聞いてみると

何をなくしたかわからないのだが

とにかくなくしてしまったのだという

不思議なことをいう人があるものだと思って

そのまま通り過ぎて家に帰ろうとしたら

僕は僕の帰り道をなくしていて

いつのまにか僕が

失われたその人になってしまっていることにやっと気がつく

僕はどこからやって来たのか

僕は何しにここへ来たのか

何よりも僕は

僕がなくすようなものを何か持っていたろうか

早く家に帰らなければならない

でも自分の家がわからない

自分の家があったかどうかはっきりしない

少しずつうすくなってゆく道で

僕は僕を探すうちに

僕がだんだん見えなくなってきていることに

気がつかないふりを続けている

GAGA#18 1998年4月

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ