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ほうき星の素  作者: 萩原 學
45/50

分裂

夢を見るばかりで走らなくなった とあなたに言われたら

僕はどんな顔をして答えたものだろう

三年前には腰からも首からも夢をぶら下げ

両手いっぱいに言葉を携えて歩いていたのを

山奥の洞窟ですべって転んだ際に

コウモリに全て奪われてしまった とか

群れなして突進するイノシシ一家に慌てふためき

這う這うの体で夢が逃げていった とか

線路の付け替え工事により特急列車が頭の中を走るようになり

うるさくて寝られやしない とか

海水浴に行くと言って出かけた夢が

自転車を持ち出したまま帰って来ない などと

到底あなたには許してもらえないような理由ばかりだ

ろくろを回す代わりに手ごねする陶匠でもあるまいし

手間をかける割には冴えないことばかりだ

いずれにしても僕の日常は走らなくなっており

スロットルを開けて改善を試みているのに

孤島の急勾配をバスが上るように前には進めず

たぶんあなたの助けが要るのだが

まあ要するに言い出しかねているわけだ

あなたが僕の夢である以上は。

GAGA#28 2003年5月

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