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遠足
黄色い電車が青空の下をぐんぐん走る
最終的にはほの暗い終点に着くわけだが
天気予報はまだ明るく
飛んでくる熊蜂を手で払いながら
ボートを漕ぎ進む男のように
身じろぎしながら海に臨むとき
子供たちが一斉に乗り込んできて
警告も聞かずに走り出す
まだ蝉が鳴く木立の下
夢から醒めたように動き出すと
尻を向けた乗客も床に転がり
袋から広がる海
ここは逆さまに傘を浮かべて
街まで波に乗って逃げ出そう
太陽の下で雲が白く笑うから
きっと明日も晴れるだろう。
GAGA#35 2006年2月




