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ほうき星の素  作者: 萩原 學
24/50

刺さる夢から帰る度

靴を脱いで髭を剃る

黒い思い出なぞ有り得ないと

白い優しい泡に流す

未だ稚い未来のために

かさかさと過去を葉っぱで隠すと

毎日の僕の務めが

赤いモーガンに乗っていく

あるいは人が僕にきく

君の夢の青は何?

夢 そこに刺

とげとげしくも痛々しく

いたずらな日々を追うかのように

髭は毎朝切り揃え

刺は毎晩伸び続け

ちくちくと

ひりひり

それは僕を

走らせる

走り抜ける

ひとすじの金色の電流

ひび割れて銀色の

僕の心臓

ステップを踏む

生の円筒

やわらかく撫でる

夜空に形を変える

美しい牙

美しかった君

ふるえながら歌う

かかとをピンで留められた

僕に着いてくる影

もはや一本の刺

真っ直ぐな嵐!

吹き荒ぶ彼方

砕け散る星の色

深紅色の波

の音

うす紅色

の君

をを!

黒い瞳

あまい刺

あかいヒツジ

あかない扉の後の吐息

いつか見つけた

フラクタルな境界

そこに振り子

ついに傾き?

すべてを投げ出す

時は今

刺は今や

僕を夢見る

僕は夢見る眠りから目覚める朝が歩き昼やすみ夜走る人の走らない道に軽々と転がるとき笑うフレーズなくリズムそして歌いつかついに花開く

GAGA #15 1996年12月

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