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ほうき星の素  作者: 萩原 學
14/50

船出

街角もまだ目覚める前から

西に向かって幡を振る

優しい手つきと恐ろしい声で

東に向かって手を挙げる


西に向かって幡を振る

まだ誰も見ていないうちに

東に向かって手を挙げる

「我が魂、我が光よ」


まだ誰も見ていないうちに

ひっそりと船を浮かべてみる

「我が魂、我が光よ」

誰かが祈る声が聞こえる、気がする


ひっそりと船を浮かべてみる

もう波の音しか聞こえない

誰かが祈る声が聞こえる、気がする

夜になっても蝉が鳴き


もう波の音しか聞こえない

新聞しか読まない人とは話したくない

夜になっても蝉が鳴き

どうやら無事に戻ってこない


波の音しか聞こえない

波の音しか聞こえない

GAGA#70 2017年12月

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