第十九話 <寿流>の真価
~フォリオン王国首都·ラジオ局~
他国と比べ、唯一勝ると言われる最先端のラジオ局に、現在一条蓮はいる。
「それで、例の件は?」
「万事抜かりなく、進んでおります」
「そうか。...それで、そなたの後ろに立っているのは...」
「はい、将軍。一条薫氏の息子の一条蓮でございます」
マスターはワタシを将軍に紹介する。
「フン!あの平和主義者のガキか。そなたの親の分まで、精々尽くして貰うぞ」
将軍はワタシを睨み付け、再びマスターへ質問した。
「このガキを喋らせるのは、十分後だが...再教育は済んでいるのか?」
「はい、もちろんでございます。言うセリフも覚えさせてあります」
「ならばこちらからは何も言わん」
そう言うと、将軍は俺に背を向けた。
「(寿流刀拳術 乙の型!)」
これは強者である将軍の一秒にも満たない、刹那の隙だった。
「<天華>!!」
蓮の手元には刀はなかった。だが、拳はある。これが、薫の刀剣術と蓮の刀拳術の違い。
薫を侮辱された怒りと、拳に纏った暴風の如く荒れ狂う魔技は、
将軍の背を正確無比に狙い、その肉体を鮮血に染める。
「ぐっうぅぅ!!!なっなぜぇ」
「俺の母さんの仇の一人だから」
「それを、聞いているのではない。何故自我が残っている!?」
「それはねぇ、何て言うと思った?言うわけないでしょ」
俺は将軍の方に近づき、今度は心臓を狙って一閃、死亡を確認して、マスターもぶっ倒し、放送室に。
「あー、あー聴こえますか―?一条薫の息子の一条蓮です。
実は、母さんが死んだ理由は魔物じゃないんです。
本当はベルロア帝国の軍隊に殺されました。このフォリオンもグルでね。
最後に一言、思い通りにならなくて残念だったな!ざまぁみろ!!」
放送範囲·全世界放送




