第十八話 水面下の陰謀、消える意思
操られた蓮が、歩いていった先にはベルロア帝国の第二師団が待ち構えていた。
「.........」
だが、蓮は何も感じない、彼らに抱いた憎悪、憎しみなど、とうに消えている。
あるのは、マスターへの忠誠、彼らには同士という気持ちだけ。
「よく来たな、一条蓮。早速だが協力してもらおうか」
「...はい、マスター」
ローブで顔は見えないが、年配の低いしわがれた声から、お爺さんと分かる声に従いついていく。
...........
<蓮の精神世界>
「あー、前にも来たなぁ、ここ」
前回来た時は、明るいオレンジっぽい色を基色とし、でっかい砂時計やら俺のステータスがふよふよ浮いていたが、今は大部分が黒く塗り潰されている。
「ずいぶん見た目が変わったけど、なに、イメチェン?」
おどけて黒く塗り潰してくれやがったヤツに問う。
「フシギー、こんだけ作り替えられているのに、ヘーゼンとしているなんて」
ヤツ=手帳はポンッと奏の姿になる。
「へー、不思議だな。すげぇ完成度高い真似だ」
「えっ!驚くとこそこなの!?」
奏モドキが驚いて俺を凝視する。
「えっと、興味ないし、それに今はそれより気になることがあるし」
「フーン、なに?気になることって」
「何で俺を殺さない?いや、上書きしない?」
「うん!それはねぇ、貴方のことを助けたいから」
「...嘘だな」
「...どうして?」
そんなの、一目瞭然だろう。
「お前性格悪いだろ。希望を与えて、絶望を与えるみたいな。...顔にでてんだよ」
「そっか、ツマンナイナツマンナイナツマンナイナツマンナイナツマンナイナツマンナイナ~消えちゃえ」
奏モドキがそう言うと、黒い液体が侵食してくる。
「ど畜生が...」
そして、黒い波に飲み込まれ、俺は......




