ごく普通の兄妹の朝、それとプロローグ
朝、けたたましい電子音が鳴り響き。夢という名の天国から現実というくそったれな地獄へと引きずり起こされる。
「あぁ〜・・・」
俺はゾンビのような声を出し、目覚まし時計を親の敵とばかりにぶっ叩く。そうするとあら不思議、耳障りだった電子音は息を引き取ったとばかりに静まり。俺は安息の地を見つけたかのように再び目を閉じ・・
「おにぃ、朝。」
「げふぅ!?」
突如腹部に重「あ?」まるで羽が優しく落ちたような感覚を覚え、瞼が強制的に開いた。
そこには俺の腹部にまたがる妹の姿があった。
身長130センチ、スリーサイズみにさいず、年齢16才。髪はライトブラウンの髪をかかとに着くほどに伸ばし、だが
枝毛なぞ知らぬとばかりにキューティクル。そしてその眠たげな瞳と表情はまるで天使、いやそんなのは妹に失礼だ。いや妹こそが天使だ。QED。
たとえここが地獄だろうと、もう何も怖くない。
「おにぃ、キモい」
「なにを言う、当然の感想及びジャストな指摘だろうが。あとさっきから兄の思考呼んでるの?以心伝心?両思い?」
「DAIすき、起きて」
あぁ、ついに妹と両思いに・・・もう人生に悔いは無い・・あれ、目が見え・・・・・
「早くおにぃご飯作らないと、妹は餓死する」
「きっっっしょう!兄は起きたぞ!何が食べたい妹よ!?パンか?白米か?卵焼きか?スクランブルエッグか?もう何でも兄が作ろう!いやむしろ
兄が!兄こそが朝ご飯だ!!」
「おにぃはいらない、白米がいい。あと適当に作ってはりーあっぷ」
ふむ、確かに朝から兄は塩分が高い「そういうことじゃない」ならば朝ご飯は魚がいいな。
俺はそっと腹にまたがる妹の脇をつかみ、揉み揉みと妹の感触を楽しんでから腹から下ろすと妹の脇をつかんだ手をそっと嗅いでむくりと起きあがった。
「おかしいところがあった」
「妹よ、なにもおかしいところなぞない」
「訂正、おかしいのはおにぃの頭だった」
「残念だな妹よ。兄は性常だ」
「知ってる」
さてと、我が愛すべき妹とのビロートークはここまでにしてそろそろ朝ご飯を作ろうか。
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この世界では魔法も悪魔も天使も化け物もすべては空想だった。
それは変わることのない常識。
しかしそれはある日を境に変貌した。
それは後に【試練の日】と呼ばれる。
それは日本の中心地、電車と情報、人材と物流が行き交う東京でもそれは起こった。いや、東京どころか全世界で起こった。
突如、行き交っていた車が停止し、音は消え、物が微動にしなくなった。
それはまるで時が止まったかのよう。
だが唯一、人間の意識だけは止まってはいなかった。
すべての時が止まり、だがそれでも意識だけはあるという謎の現象。
それがいつまで続くのか、もしかしたら永遠に___
思考がその考えに行き着くその時だった。
【汝はいかなる力を求めるか?汝はなにを持って困難に立ち向かうか?】
その声は全ての人に聞こえた。
まるで体の中から聞こえるような、強制的に脳に響くその声は眠っていたものにすら届いた。
その質問に人は応える。
______ある者は権力を。
______ある者は異常をもたらす力を。
______ある者は癒す力を。
______そしてある者は__________
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