出会いは、突飛なものでした。
…不審者?
それが、僕が彼女と出会った時の第一印象だった。
「こんにちは!私は白!あなたが好きです!」
初対面の相手に放たれた言葉は、僕には馴染みのないものだった。
生憎僕は学校では浮いた存在であったから、僕に近づこうとする人なんていない。
そんな僕にいきなり告白、更には話したこともない相手だ。
…不審者としか思えない。
「…通報していいですか。」
そう問えば不審者…白いコートにブーツ、綺麗な銀の髪を持った彼女は慌て始めた。
「ちょ、ちょっと待って!なんで!?」
「…初対面ですよね?いきなり何ですか。不審者としか思えません。」
僕の言葉に彼女は不思議な顔をして答えた。
「…覚えてないの…?」
見覚えが無いからこんな反応をしているのに。彼女は馬鹿なのだろうか。
まぁいくら不審者とはいっても流石にそんなことを言うのは失礼だしやめておこう。
その代わりに彼女の問いに答えておく。
「覚えてるも何も…会ったことなんてありました?」
僕のその言葉に彼女は見るからに落ち込み始めた。
なんか若干涙も溜まってる。…困った。
何の対処もできず黙っていると彼女は何かを決心したかのように突然僕の手を掴んできた。咄嗟に振り解こうとしたが何気に力が強い。…いや、僕が弱いだけかもしれないけど。
「友達から!よろしくお願いします!」
嗚呼、僕は平穏を求めてこの公園に来たのに。面倒なのに巻き込まれてしまった。
ーーちょっと、いやかなり後悔した。