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短小説

がんばれ〇ッ〇ン!

作者: 征彌

 20XX年、日本は財政破綻した。


 少子化対策として女性に多産を奨励し、一方で委細問わずに大量の移民を受け入れたが、頭数を増やせば税収もそれに応じて増加するという政府の思惑は完全に外れて、政策導入数年で非労働人口が労働人口を上回り、歳入の多くをいきなり増加した国民の生活費に充てることになって日本は完全に詰んだのだった。


 幸いIMFから融資を受けることができ再建のメドが立ったが、これをきっかけにして国際社会での簡便性のためにも国の名称を統一すべきという機運が高まり、国民投票の結果、国内外で通用する新しい国名が選出された。


 そして。

 裸一貫からやり直すという意味も込め、


JAPAN + NIPPON + MAPPADAKA(真っ裸)

= MAPPAN


新国名「マッパン」のもとに日本は再生の一歩を踏み出した。


 なお、裸一貫の精神はその後の移民の受け入れにも反映され、MAPPANの移民希望者には新しい条件「雇用職種:メイド 衣装:裸エプロン(但し男性は下半身のみ)」が追加された。

 それによって大量の辞退者が発生し、結果としてMAPPANは裸もいとわない精鋭の移民を迎えることになった。


 近年頭打ちだった産業も国名変更後は観光業を中心に盛り返し、訪れる外国人観光客はMAPPAN名物の全てを脱ぎ捨てた「おてもなし」に感銘を受けた。

(おてもなし:お手もなし。手で前を隠すことなく客人を心からもてなすこと)


 こうして日本改めマッパンは史上最短記録で借金を返済し、ヌーディストの聖地巡礼先として、また名高い「ヌードボールペン」「びっくりネクタイ」の生産国として世界で確とした地位を築いたのだった。


 国際会議等でこの国の代表がテレビ報道されることは諸般の事情で永久になくなったが。

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