おお卑猥卑猥、触手プレイですねわかります
真っ赤に彩られている道、誰もいなく、肉だけが散らばるあの村の残骸。
ああ、夢か・・・またいつもの夢だ、どうせ変わりはしないあの夢、それがどうしてか今日は少しだけ違った。
「やっほーミルド久しぶり元気かな?僕はとても元気だよ、そっちはなかなか楽しいことになってるじゃないか、それでこそ君という特異点を生まれさせた理由になるわけだが、とにかくおめでとう、おめでとう」
後ろを振り向くとアルビノの少女がいた、いた?存在していた?まあどっちでもいいか。
「君の活躍に私は毎日胸を躍らせられているよ、僕の想像したとおりだった、でもなんでかなぁ、神様にばれちゃったから多少厄介になってるけど・・・まぁそこらへんは見ないふりでよろしくだよだよ、カッキーン」
口を開けばマシンガンのように言葉を吐き出すアルビノの少女、今まで見てきた誰より儚く美しく、林檎の腐ってカビの生えたような、終末的退廃的何かが少女にはあった。
「誰だっけか?」
「忘れちゃったのかい、あれ?私は君にあったことなかったっけ?まあ僕はよく知ってるからそれでいいか?でもでも名前を知らなかったら大変だもんね?私は世界で一番賢しい愚者、チエでいいよチエ」
知恵か、大層な名前だ、そう思いながら周りを見る、灰色の世界は一切が動かなく、この夢の世界には自分と彼女しかいないということになる。
「何かな何かな?誰もいないから犯しちゃえーみたいな?きゃー犯されるー、でもミルドならいいよ、僕の初めてあげる・・・なーんつって!私初めてじゃないけどー!って話が進まなーい!私が進めてないのにねー」
まるで子供だ、大人がわざと子供のセリフを真似ているかのような気分の悪さ、こいつは狂ってなどいない、狂ったふりをしているだけだ。
「ウンボハウンボハー、つーことで話を進めるよ?話は聞いてなーい!実は君をあの世界に産み落とした、つーか世界軸に干渉した結果でとんでもない歪みねえな、が生まれちゃったのでござるよ、歪みねえな!」
ところでその一定の文字数でしゃべるのや一人称が交互に変わるのに意味はあるのか?
「意味などない!まあ話は戻るけどけど、その歪みは当然ながら君たち転生者に関わるんだよねー、世界の意思が上位種を自分の世界の種として残すことに意向を決めたらしくって何がやばいって宗教がやばい!」
話がよく見えてこないな、というか俺の脳みその中はこんなに中に臭かったのか・・・何と言うか萎えるわ、これは夢から覚めて気落ちするフラグだよなー。
「君の思考回路が謎!どうでもいいけど話聞けよ!?もしかして君血液O型だね?きっとそうに違いない、マイペース君だね!あの人もそんな人だったよ!あの人はO型じゃなかったけどね!まあどうでもいいよ」
話は終わりか?じゃあ帰っていいかな?
「確かに大体言いたいことは終わったし久しぶりに人と話せたから満足、僕満足!とにかくあの世界の歪みは世界そのものだから転生者の雌雄どちらかが欠けるか魔王が死ぬ以外で歪みねえなは止まらないウホッ」
帰るわ・・・。
「うんうんそれじゃあバイバイまた来て三角さよなら四角ってねー、お休みかな?おはようかな?どっちにしても少しだけ時間があるなぁ、所で所で君の記憶はどんな色になるんだろうね、とても楽しみだよだよ」
そこで俺の夢は終わった。
嫌な気配に目が覚める、物音一つしない部屋でうすらぼんやりとした暗闇にアリシアの顔がドアップで出てきて、思わずベットの端の壁際に押す。
「・・・・・・」
おかしい、スキル:気配察知に魔物の反応が見られる、だが・・・ここは街の中だぞ?
のんきに寝ているアリシアに布をかぶせ隠し、窓の端からちらりと外を覗く。
誰一人としていない暗闇の世界、今日は月明かりもなく一段と夜が恐ろしい。
「いや、ありえない・・・」
そうだ、今日は警備が厳しいはず、どうしてこんなにも人がいない?
どこにいるか確かめるためにスキルを発動する、スキル:気配察知で魔物がどこにいるか確かめるには魔力を使うからあまり使いたくないのだけれども、だいたいいることが分かれば大丈夫だしいつもは使わないのだけど。
「宿の中にいるだと・・・?」
うぇ、なんか嫌な予感しかしませんよ。
剣を腰に下げ、皮でできた篭手を付けているとアリシアが目覚めたようだ。
「うにゅーもう朝ですかー?」
「まだ夜更けさ」
「じゃあどうしたんですか?」
説明しようと思ったがめんどくさくなった。
「・・・いいかアリシア、絶対に外にでんなよ、死ぬから」
「えっ、じゃあ部屋に隠れてましょうよ、追いてかないでください・・・ひとりは怖いです」
「はぁ・・・これやるから握ってベットの下に隠れてな、絶対に助かる」
懐から出した花が彫刻されている木のお守り、そういえば勇者に渡しそびれていたな、まああいつはもうこんなぼろっちいのいるはずがない・・・か。
「あ、あなたはどこに行くんですか!?」
「ばっか叫ぶな・・・いいかお前がどんな悲しい目に遭ったのか俺はよく知らねえ、だがお前のことを俺は助けらんねえ・・・なあにすぐそこまで行くだけさ、すぐ帰ってくる」
これ死亡フラグじゃないですかーヤダー。
やばい、自分から死亡フラグを立ててしまった・・・最悪すぎる。
これはあれでしょ?帰ってこない三流イケメンを待ってたら超絶イケメンがその姿勢に惚れてお持ち帰りしちゃって実は貴族様で隣国の王の庶子だったりなんだったりするフラグなんでしょ?
うほ、怖い。
「分かりました・・・ミルドさん」
分かったなら服を離せ、シワになる伸びる。
「何だ?」
「ちょっと屈んでください」
「・・・?」
「んっ」
・・・・・・・・・・・・え?
突然のキスに思考が停止する、あれ?俺そんなフラグ立ててたっけ?謎すぎる・・・そう言えばキスしたの勇者以来ダナー。
「お、おまっ」
「帰ってきてくださいね、絶対帰ってきて・・・帰ってこないと呪います」
顔を下に向けているのでどんな表情をしているかは分からない、でも―――
「分かってる、泣くんじゃねえよ・・・俺がそんな薄情に見えんのかよ」
「見えます、超見えます」
ちょ、おま、信用ねえ・・・。
「乙女のファーストキスを奪った代償は重いですよ・・・」
奪ってねえし!?あーもう死亡フラグ乱立しまくりで地雷原を裸で突っ切るぐらいヤバイわ・・・。
「分かった・・・絶対に帰ってくるさ」
もう、いいや突っ切っちまえ・・・もしかしたら踏まないかもしれないし・・・。
「アリシア」
「なんです―――!?」
腰に手を回し無理やり深いキスする、もうなんというかその場の勢いだ、そう言えば自分からキスするのは初めてな気がする。
「ん、ゃぁ・・・あっ」
キスが終わり口が離れると残念そうな顔のアリシアがいた。
「むぅ・・・このまま押し倒さないんですか?」
「アホか、ベットの下に隠れてろボケが」
「・・・はい」
ベットの下に隠れたのを確認して扉を開ける、どうやら反応は一階かららしい。
「手早く簡単に速攻で終わらせてくるさ」
「うー・・・待ってます」
「ああ」
扉を閉め外から鍵をかける、さてと、確認してこなくちゃな。
剣に手をかけてスキル:消音で音を立てないように歩いていく。
一階の廊下には甘い香りが漂ってきていた、腐りかけの桃のような脳髄に直接くる臭いが頭をかすませる。
この匂いは昔嗅いだ、三年前のあの日に嗅いだ臭いだ。
パキッパキッと軟骨が齧られているような音がした、窓がない一階の廊下は暗く何があるのか分からないだから俺はスキル:暗視を使って魔力を触覚に周りの状況を確かめた。
「・・・・・・っ!?」
吐き気がした、魔物は正しくは魔物ではなかった、魔物の反応があったのは人間であった。
男の形をした化物は宿のおばちゃんを喰らっていた、一心不乱に食べているせいでこちらには気づいていないようであった。
俺の心が言った、こいつは人間じゃない、だから―――
「すまないな」
「―――ぎっ!?」
廊下の狭さから長刀を振るのは難しいと判断し、後ろから口に手を回し塞いで肝臓らしき場所をナイフで突き刺し捻る。
「ぐぎぎっ」
「・・・」
失敗したようで息があった化け物は首をこちらにぐるりと向け血まみれの歯を剥き出しにして噛み付いてくる。
「ふんっ」
腕をわざと噛ませて引き抜く、布製の服が少し破けたが化け物の前歯が数本抜ける。
「―――っ!?」
悲鳴を上げようとした化物に刺さったナイフをさらに動かし完全に肝臓を破壊し殺し尽くす。
一瞬こわばった体が緩やかに力を失いそれを音を立てないように地面に置く。
そいつが死んだ途端甘い匂いは消えた、頭がクラクラする、こいつをあまり長く吸うのはよろしくないようだ。
宿を出て、もう一度スキル:気配察知を使う。
「はぁ・・・・・・全く、永い夜になりそうだな」
楽しくはならそうだな・・・と一人ごこちる。
雲が流れて月が街を照らす。
「たたべべべばtべ」
「いしょshそっしょしshそ」
「えいんえいんえいねえいえん」
まるであの時と同じだな、こんなにも道が赤黒い、全くもって吐き気がすることだ。
ただし昔と今で少しだけ違うことがある。
勇者は今はいない、そんでもって―――
「俺は強くなった」
長刀を振り抜く、暗闇に紛れさせるために切れ味が落ちるのを覚悟して黒くした長刀が鈍く光る。
一度王都で見たパレードで勇者が持っていた剣は神々しかった、勇者の金の髪のように光り輝いていた、だから俺は自分の剣を黒く染めたのかも・・・まあそんなことはどうでもいい。
「取り敢えず死んどけ」
パン屋のおじさん、隣の宿の一人娘、酒屋のマスター、同じ宿に住んでいる吟遊詩人のお兄さん、よく街角で戯れているワルガキ共、今はみんな唯の化物。
不思議な感覚だ、今まで隣を歩いていて明日も生きているかもしれない生き物の息の根を止めるというのは。
なんで悲しくないんだろう?そう言えば宿のおばちゃんが死んだときも吐き気はしたが悲しくはなかった。
甘い匂いに頭がしびれる、正確に的確に殺していく、息の根を止めていく、全能感が自分を占める。
「まるで薬やってるみたいだな・・・」
乾いた嗤いが誰もいなくなった大通りに響く、剣を支えに体力を回復しているとひときわ甘い匂いが漂ってきた。
ズルズルと肉塊が近づいてくる、ピンク色の醜悪なイモムシは触覚の代わりに手足が、目の代わりに顔が生えていた。
「あ、あああああありしあああああ」
その中に自我?と言うにはお粗末だが群の統制をとっていると思われる顔がいた、その顔はアリシアと同じ金の髪をまばらに残してはいるが瞳の色も顔の造形もアリシアとは似て非なるものだった。
「うつうつうつすくすしししありいしあしあり」
「お前が元凶か、いや俺か・・・とにかくお前にはここで終わってもらう、お遊びはお終いだ」
「いっしょうshそshしっしょだっだだだ」
投げナイフを男の頭に刺す、肉の群体はびくりと体を震わせ、電極を頭に付けられたカエルのように震えだした。
「いぎいいあやいがいやややだだあああああああ!」
絶叫、そして肉塊が破裂、いや内側から破かれた、長く白い美女のような手足が月下に仄めくがその体はR‐18Gに指定されそうなモザイク指定のピンクだった。
これでほえーんとかが鳴き声だったら俺のトラウマ直撃で俺は逃げるね、わかった人もわからなかった人も何も言わないでくれると嬉しい、あれのせいで作者は一週間勃たなかった。
「きもいなー」
「おぼおおぼぼぼぼおっほほほほ」
泥水にストロー突っ込んで空気を吹き込んだらこんな音になるんだろうなって音がしてピンクの塊から一層の甘い匂いが出てくる。
「ちっ・・・」
目が霞む、こういう副次効果がある敵ってゲームだと雑魚だけど現実だったら厄介極まりないよね。
鼻の粘膜から吸収される場合口を覆っても意味はない気がする。
「じゃあああああ」
長い手足が地面を獣のように駆ける、四足歩行するピンクの塊きめえ、急な方向転換はできないようなので横によけると普通によけられた、その時に見知った顔が肉の中にあって気分が悪くなった。
すれ違いざまに手足の一本もいでやろうと思ったが予想外に硬く、切れ味の悪いこの剣では切れなかった。
どうするか、肉の塊本体への攻撃が推奨されるがあの長い手足が厄介だ、路地にはいる手もあるがそれは同じ目線の敵にのみ有効な手だ。
「ちっ、めんどくせえ」
どうやら魔法生物に近い生き物のらしく魔力で周りを確認しているらしい、周りの顔はなんであるんだ?
とにかくこいつを倒せば甘い臭いの元が断てるはず、だが倒す手段が少ない。
「これなんて無理ゲー?」
ジ○リ顔負けのヤクガミ様になってしまった肉塊が走ったあとにピンク色のローションのような糸が引かれる。
「この猥褻物陳列罪もろり野郎が!」
「じいいいいいいいいいいい!」
こうして猥褻物と俺の戦いが始まった。
ほえーんwこれがわかったら立派な変態w
敵の見た目をわかりやすく解説→┌(┌ ^o^)┐ホモォ…